雑観書留

基本的にオタ活で雑多なトピックについて書きたくなったときに使われます

μ's 劇場版 4DXをたくさん観た

はじめに

TVアニメ放送10周年を記念し、2024年3月15日から劇場版「ラブライブ!The School Idol Movie」が劇場で4DX 上映スタートしました。当初の発表では2週間限定で3/28までとのことでしたが、好評だったためか、一部の劇場で延長上映も決定しています。

『ラブライブ!The School Idol Movie』4DX上映特設サイト | ラブライブ!Official Web Site

私は3/31現在、9ヶ所の異なる劇場で計16回観ました。基本的に入場者特典が欲しかったことがたくさん行った一番の理由ではあるのですが、特典のためだけに観ないで帰るみたいなのは主義に反するので、基本的に全部ちゃんと観ています。 (スケジュールの都合で遅刻して入場してることはありました)

せっかくたくさん観に行ったので、アクション映画でもないμ'sの劇場版が4DX上映でどうなるのか、体験談や感想などを書き残すことで、行こうか迷っている方の参考になればと思います。ただし本記事では映画本編の内容のネタバレはもちろん、どこでどのような演出が行われたかにも言及しますので、まだ知りたくないという方はお気をつけください。

演出

4DXの全般の演出は各劇場のホームページなどで説明されています。

www.cinemasunshine.co.jp

今回のμ's 4DX上映ではその中でも、以下のような演出が使われています。

  • 座席が揺れる
  • 水がかかる
  • 風が当たる
  • 匂いがする
  • フラッシュ照明が光る
  • 泡がスクリーン前に出る

以下、今回の映画での実際の使われ方に絡めて演出ごとの効果を見ていきます。

座席が揺れる

座席の揺れ方にも主に2通りあります。1つは座席そのものが動いてジェットコースター (ほどではありませんが) のように揺れるパターン。もう1つは座席に内蔵された装置によって座面や背中の腰上あたりに振動を与えるパターンです。

座席そのものが動くパターンは、主にキャラクターの動きに連動するような動きが基本です。走っているシーンでは足に伝わる振動や体の動きを再現するように揺れたり、カメラワークの動きを再現したりすることで臨場感を与えます。個人的には、椅子が動くのは自分の意志ではないのに、自分の意志で走ったり踊ったりしているはずの場面で椅子が動くのは認識に齟齬が生じてそこまで没入感はありませんでした。また、物語は登場人物のつもりになってみるというよりは第三者や神視点から俯瞰してみるタイプなので、キャラクター自体の動きに連動する動き方は微妙でしたが、キャラクターになりきった視点で感情移入して観るタイプの方にはいいのかもしれません。

一方で、振動を与えるパターンでは、ライブシーンや劇伴の低音やリズムパートに合わせて振動します。これは実際のライブ会場に行ったとき、よい音響で体に振動が伝わる感覚の再現のような感じがして、個人的に好きです。劇伴でも揺れるので、普段劇伴を意識していない人が意識するきっかけになるという意味でもよいなと思います。

他にも、2つの動きを組み合わせてモノの動きを表現することもあります。例えば、劇場版には様々な乗り物のシーンが登場しますが、車に乗っているシーンでは定期的に揺れたり、飛行機のシーンでは継続的に微振動したり、電車のシーンでは不規則に揺れたり、などそれぞれの乗り物に乗っている感覚を動きを使い分けながら再現しています。

水が出る

主に雨のシーンで使われます。具体的にはハロ星と、女性シンガーに穂乃果の家の前で「飛べるよ」と言われた後に強風が吹くシーン。ハロ星では座席前から出る大粒の雨と壁面から出る霧状の雨の両方が使われていると思いますが、劇場や席によって結構当たり方が違うのであまり感じられないこともあります。強風シーンでは前から顔に水が吹きかけられるので、ここが一番水を強く感じるシーンかなと思います。この演出のおかげで、逆に現実の暴風雨のときに劇中のこのシーンが思い起こされるようになりました。

上映前に4DXの体験版が流れる劇場もあるのですが、実際のところ、そこが一番水がかかります。途中でこれを学習したので、右手側の肘掛けについている水の演出を制御するボタンを体験動画のときだけOFFにするようになりました。

風が出る

風は主に側壁面から出ます。主には実際に屋外で風が吹いているシーンで使われますが、車に乗っているシーンや走っているシーンなどの疾走感の表現だったり、風がないシーンでも屋外にいる気持ちよさを感じられるようなシーン (例えばFuture style) でも使われていると思います。

個人的に、μ'sに限らずラブライブ!シリーズにおいて風の表現が好きなので、それを肌で感じられるのは嬉しいです。「いい気持ち」という歌詞が印象的なSUNNY DAY SONGのラストで、気持ちよさそうな風に髪をなびかせるキャラクターと一緒に風に当たる瞬間は、本当に気持ちがいいです。

また、顔に風が当たるように前方から出るパターンもあります。主に踏み込んだりしたときに足元に風が起きるような描写のシーンで使われている、はずだと思うのですが、音は聞こえるのにどこに風が当たったのかわからないことが多く、正直何が起きているのか未だにこれが一番謎です。

匂いがする

食事のシーンや、屋外で緑があるシーンで主に用いられます。基本的に匂いは一種類で、匂い音痴なのでわかりませんが植物系の爽やかな匂いのように感じています。自然溢れるシーン、例えばニューヨークの公園でランニングをするシーンなどにとても合っていて好きです。一方で、スイーツがテーブルに並ぶシーンでも同じ匂いが使われたりするので、そこは少し違和感があります。

フラッシュ照明が光る

結構いろいろな使われ方をしていますが、ライブの特効として主に使われていると思います。煌びやかなAngelic Angelではこれでもかというくらい光ります。?←HEARTBEATの希ハートビームで光るのがかなり好きです。あと、個人的に面白いのは、?←HEARTBEATに入る直前ににこのサングラスが一瞬キラッと光るシーンでも照明が使われていること。劇場によって照明設備が若干異なり、両サイドの壁面にある場合と片側にしかない場合があるような気がしていますが、にこのサングラスが左手側 (にこの右目側) だけ光るのに合わせて、両側に照明がある場合は左手側の照明しか光っていないように見えて、細かなこだわりポイントかなと思います。(ちなみに上映前に出る富士山に松竹のロゴの映像も、左手から日が昇っているのに合わせて片側だけ光ってる気がします)

あとはカメラのフラッシュとしても使われていて、SUNNY DAY SONG披露後の記念撮影でも使われています。ここでフラッシュと写真を撮るという行為が結びついた印象になることで、その後の僕光で照明が光ったときにより「"いま" という一瞬を切り抜いてる感」が増すのも個人的好きポイントです。

泡がスクリーン前に出る

主にライブの特効の代替表現として使われていて、AAやサニソンの紙吹雪を表現したり、僕光のサビから出てくる綿毛を表現しているように思います。この演出は結構どの席から見るかで印象が変わると思うので、次の話題の方で触れていこうと思います。

劇場や座席の違い

違う劇場で観るごとに違いがあるなと感じるのですが、どちらかというと劇場というより座席の調子や自分のコンディションによって感じ方が変わってる部分の方が大きい感じもしています。そんな中で、どこで観るのがいいのかに関して少し自分なりに考えた結果をまとめてみようと思います。

座席の前後の違い

普通の映画だと真ん中辺りからやや後方辺りがいい席として取られる傾向にあると思いますが、基本的に観やすさは通常の映画と同じなので、それでよいと思います。ただ、この映画は観に行く方のほとんどが既に内容を知っていると思いますし円盤化もされているので、せっかくの大画面を最大限に活かして、好きなキャラがより大きく見える体験を追求して前の席を取るというのもアリだと思います。推しは大きければ大きいほどいいです。4DX固有の演出に関しては、前に行くほど泡の演出がはっきりと認識しやすくなりますが、フラッシュ演出は照明が中盤くらいの側面についている関係上、それより前に行くほど認識しづらくなります。一方で後ろに行くと照明演出を直接目で見られるようになりますが、泡は小さくなりすぎて場合によっては気付かないほどになります。

座席の左右の違い

4DX的な意味での真ん中と端の差は個人的に明確には感じ取れません。ただ、やはり真ん中寄りの席にしっかり効果を当てることを中心に設計されていると思うので、雨や風などの側面からの演出は真ん中の席の方がしっかり受け取れることが多い気がしています。完全に体感なので保証はありませんが。一方で端に行く明確なメリットはあまり感じられませんでした。強いて言うなら泡も側面から出るので、前方で端にいるとより大きく見られます。劇場によっては照明や泡の演出が片側からしか出ないことがある気がしていますが、特に泡は左手 (下手) からしか出ない劇場が多い印象です。劇場の特徴を把握しているなら、これらに合わせて左右を選ぶのもアリかもしれません。また、座席が4つ単位で連動して動いているので、劇場全体での左右よりも、4席のうちの端2席なのか真ん中2席なのかの方が、動きの感じ方には違いがあるかもしれません。

劇場ごとの違い

個人的に一番よかったと感じたのはユナイテッド・シネマ豊洲です。劇場や座席によって演出ごとの感じやすさが変わったりするのですが、ここで見たときはすべての演出がしっかり体感できてよかったです。特に泡は前述の通り左手からしか出ていないように見える劇場が多いのですが、ここでは左右両側から出ていて感動しました。

また、前述の通り個人的に風の演出が好きなので、風の強さがちょうどよかったイオンシネマみなとみらいも好印象でした。京都桂川の風もかなり好きだったのですが、風が出る前の設備の動作音がとても大きく、キャラクターの声や歌など、音も重要な要素であるラブライブ!とは相性が悪いなと感じました。

シネマサンシャイン平和島は揺れや振動などが大人しい印象でした。それこそ座席ごとの違いの方が大きいかもしれませんが。映画が観たいだけで4DXの演出にはそこまで興味がないという方向けによいかもしれません。

演出の個人的な好み

シートの揺れは全般的に没入感には繋がらなかったという話をしましたが、SUNNY DAY SONGの後にみんなで写真を撮るシーンで、μ'sのみんなが楽しすぎてふざけて体をぶつけ合って密着させるシーンがありましたが、そこでの揺れがとても好きでした。女の子に体が触れてる、みたいな変な意味ではなくて、体がぶつかるのも気にしないくらい楽しいとか、楽しすぎてなんだかくっつきたくなるみたいな空気感がすごく好きなシーンなので、そんな幸せな空間の一員になれたような気がしたのが嬉しかったです。

演出を入れすぎないところもよかったと思います。例えば、入れようと思えば

  • シャワーシーン (音が聞こえるだけ) で水を出す
  • 耳元で囁くシーンでフッと風をかける
  • キャラが近づいてきたシーンでいい匂いを出す

などもできなくはないと思いますが、そういうのがあると "癖" を感じてしまうだろうなと思うので、老若男女に愛されるこの映画にそういった要素がない方がいいと思っています。

それに近いものとしては、りんぱなが2人でホテルの部屋から夜景を見るシーン。ここで最後に凛が花陽に寄りかかるところは、座席を揺らして体がぶつかる衝撃を表現してもよさそうなものですが、"ありそうなのにない" ことで自分が2人の世界に入り込まずに見守っている感覚がより際立ったのがよかったです。

なくてよかったところとしては他にも、僕光は1番でみんなが踊ってるところではクライマックスを盛り上げるようにしっかりいろんな4DX演出が入るのですが、2番以降のクレジットに入ってからは演出がなくなる (匂いくらいはある) のも、ゆっくりじっくり曲に集中しながら、フィナーレに向けてこの映画や曲から感じた気持ちと向き合う時間にできてありがたいなと思います。

演出がないことによる表現を感じた印象的な別のシーンは、女性シンガーと再会したあと大きな水たまりを飛び越えようとするシーン。このシーンは4DX抜きでも元から、淡い色彩設計に加え、花びらが舞い散っているのに風の音が聞こえない静寂の中で足音だけが聞こえることによって、より非現実感が強調される演出だと思っています。4DXではこのシーンでは、風はありますが、匂いはありません。一面花畑で花びらも舞っているのに匂いがないこともまた、少し現実ではないような感覚を強めてくれています。このシーンは座席の演出もよくて、穂乃果が踏み切るところでポンと背中を押されるように座席が揺れた後、シートがゆっくり前傾して浮遊感を与えてくれます。この映画に背中を押してもらって自分もこれから飛べるような、そんな気持ちにさせてくれるところがとても好きです。

逆に、シーン上はなさそうなのに入っている演出として好きなのが、穂乃果が路上ライブをしている女性シンガーに初めて出会うシーンで、風が吹くところです。確かに屋外ではありますが髪などは揺れておらず、映像だけでは風を感じることはなかったシーンですが、ここでの風は道に迷った穂乃果の不安な心を吹き払うかのような、そして歌声に新鮮な衝撃を受けて心が攫われるような、そんな印象を与えてくれるのが好きです。

あったら嬉しかったけどなかったなという演出としては、冒頭の水たまりで穂乃果が転ぶシーンでの水です。確かにこのシーンでは背中から転んでいるので前から水がかかるのはおかしい、という気もするのですが、その直後で穂乃果は前髪から水を垂らしていますし、水浸しになってもまだ挑戦するという穂乃果の心情により近づいて観られるようになった気がするので、欲しかったです。

あとはめちゃくちゃ細かいですが、花陽が白米について熱く語って海未に迫るシーンで、テーブルに手をつくところでは揺れたのですが、その後海未にグイッと迫るところでもうひと振動欲しかったです。その方が、花陽の圧に気圧される海未の感覚により近づけたかなと思っています。

おわりに

個人的に4DXは、4DXそのものを楽しむというより、なぜこの演出が入れられたのか、あるいはなぜ入れなかったのか、などの演出意図から強調したいものを読み取るのが楽しかったなと思います。1回目はともかく、複数回見るとよりそういった視点から観るのが楽しくなっていきました。ある意味他のオタクの感想ブログを読むような感覚に近くて、「あなたはここが好きなのね」「ここではこういう風に感じたんだね」という解釈を作品を見ながらリアルタイムでできるのが楽しかったです。

まだ4DXで観てないよという方はもう少し気楽にありのままを受け止めればいいんじゃないかと思いますが、もう1回観ようかなと迷ってる方には、こういう楽しみ方もあるよというヒントになっていれば幸いです。

妄想!ユニット甲子園 Day.2

この記事はなに?

ユニット甲子園が実際に行われてしまったら妄想の余地がなくなってしまうので、その前に自分が想い描く理想のユニット甲子園を考えようぜ!という内容です。理想を追求しているため、まったくもって予想ではないです。予習の参考にしようという方がもしいましたら、あまり役には立たないかもしれないことを先に断っておきます。

Day.1はすでに組み合わせ抽選会が行われて大枠が決まってしまったので、Day.1同様イニング制であり、7回にシークレットがあるだろうこと以外何もわからないDay.2で自由に妄想していきたいと思います。基本的に、各ユニットごとに2曲披露で、イニングごとに1曲ずつ交互に披露するというのを基本にセトリを組んでます。理由はその方が面白そうだからです。 

 

早速ですが、こちらがプレイリストです。以下、どういった理由で選んだのかを説明していこうと思います。

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選手宣誓

1回表はCYaRon!に担当してもらうため、選手宣誓はCYaRon!です。やっぱり伊波杏樹さんに選手宣誓して欲しくない?ついでに解説の矢野妃菜喜さんとの絡みが見られると嬉しいです。SMAのオタクなので。

あとここでラジオ体操第一(虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 Ver.)で入念に準備体操を行います。(サブスクにないと思われるのでプレイリストには入れられませんでした。)

1回: CYaRon! × A・ZU・NA

初手はまず王道ユニット対決で「これこれ!」という安心感を出していきたいと思います。さすがに最近やりすぎてるのもあって入れてないですが、コラボでHappy Nyan! Daysしてくれてもいいですよ。ワニワニパニックで対決してくれてもいいです。

近未来ハッピーエンド

ザ・CYaRon!という曲の1つ。期待を裏切らず、CYaRon!の色を出しながらも、コールもあり確実に盛り上がる。これは恋愛応援ソングですが、応援という要素も野球感があっていい。C Y R, C Y R, Love!

Cheer for you!!

対するA・ZU・NAは、同じく恋愛応援ソングで応戦。カップリングではありますが、初期曲でしっかりA・ZU・NAらしさも感じられる。A, Z, U, NA! A, Z, U, NA!

ある日…永遠みたいに!

CYaRon!に戻ってきて、今度はギャップのCYaRon!を見せられる少し大人びた楽曲に。

Blue!

海・貝殻・人魚など、「ある日…永遠みたいに!」と共通するイメージが多い曲で再度応戦。あと、鼓子ちゃんがせつ菜になってからまだやっていない曲というところも考慮しています。ここから冒険が始まる感も、2回以降へと続いていく1回裏の締めとしてちょうどよさそう。

2回: QU4RTZ × 5yncri5e!

歌ユニットとダンスユニットの対決。とはいえQU4RTZも振りを一緒にやると楽しい曲が多いので、どちらも一緒に踊って楽しめる部分があると思います。また、どちらもユニットとしては最多級の人数なので、厚みにも期待。

PASTEL

イニング間の繋ぎがどうなるかわかりませんが、Blue!のクラップ感から繋がるといい流れかなと思います。あとシンプルに僕がこの曲が好きなので聴きたい。

A Little Love

カラフルな歌声を堪能した後、一気に色を失い暗い宇宙空間に放り出されるような雰囲気を纏ったダンスナンバーに。PASTELのパキッとしたリズムから一気に切り替わる不思議な浮遊感に身を委ねられそう。

ENJOY IT!

アニメ挿入歌であり知名度も高いこの曲。前曲でハイレベルなダンスを視覚的に摂取した後は、Bメロでのクラップ、サビでのShakeなど、自分も体を動かしながらこの曲をエンジョイしましょう。

Dancing Raspberry

こちらもサビで振りコピをして楽しめる楽曲。雰囲気はまったく違うが、縛られず自由に自分の思うように体を動かして楽しいんでいいんだ、というメッセージに共通点もあると思う。

3回: みらくらぱーく! × わいわいわい

ド!ド!ド!ド!ド!ド!わーいわいわい わいわいわいコココンコンコンコンなむさんせっぱ!

まあ一緒にピザ食った仲だしな。

ド!ド!ド!

みらくらでこれをやらなきゃ始まらない。「9回裏じゃないんかーい!」とツッコミたくなるが、あえて「3回表のストーリー」でコールしても面白そう。

わーいわいわい わいわいわい!

ヤバい曲が続きすぎて気が狂いそうになる。甲子園で相撲始めちゃうけどいい?まあええか。オレらバブ卒だしな。

アイデンティティ

まともすぎて気が狂いそうになる。わいわいわいの残りがファボタージュしかないので、それとの相性を考えると応援される立場の裏側という要素があるこの曲がいいのではないかと思い選曲。

ファボタージュ

アイデンティティを聞いたあとなら余計ファボタージュするわけにはいかねぇという気持ちになる。たぶん。

4回: Sunny Passion × Saint Snow

夢のライバルユニット対決。何ならA-RISE v.s. Saint Snow、サニパ v.s. マルガレーテが見たいところもある。南国 v.s. 雪国の温度差に震えろ。

HOT PASSION!!

サニパの代名詞。ついに声出しです。みんなで「パァ!」しような。一気に気分はアツい南国バカンスに。

Dazzling White Town

あれ?さっきまで南の島にいたはずなのになぜオレはいま雪降る街に?こちらも初声出し。コロナ禍で有観客ライブの道を切り拓いてくれたSaint Snowへの感謝を思い切り叫びたい。

Till Sunrise

少し冷えた空気を引き継ぎながら、今度は風の気持ちよさを感じるような南国の夜へ。こっちもみんなで「パァ!」しような。

Believe again

やっぱり、Believe again、なんだよな。決勝で披露予定だったこの曲を、ラブライブ!王者に存分にぶつけてくれ。

5回: スリーズブーケ × AZALEA

フラワー対決 (?)。お互いが持つ可憐な魅力を王道サウンドとEDMの対比で楽しめそう。

Special Thanks

ラブライブ!決勝繋がりでBelieve againからの想いを繋ぐように、敗北から次への一歩を踏み出すSpecial Thanksへ。サウンドもメッセージも、王道の華やかさ・爽やかさ・アイドルらしさが詰まっている。

GALAXY HidE and SeeK

昭和アイドルみを感じる歌詞にEDMをベースにした打ち込みサウンドの融合。王道アイドルソングと一捻り加えたアイドルソングを比較しながら楽しめそう。

眩耀夜行

スリーズブーケには盛り上がれる楽曲もあるんだぞという一曲。銀河繋がりもある。

We'll get the next dream!!!

眩耀夜行のパワーを引き継ぎながら、AZALEAの中でも最も力強い意志を持った曲へ。ここで声出し初披露という夢を叶えて、今度は3人での初披露という次の夢を絶対に叶えような。

6回: CatChu! × DOLLCHESTRA

ラッキーセブン前の爆弾。厨二病感や泥臭い青春感に親和性がありそう。一方でドルケには振り幅もあるのでいろんな方向に後味を持っていける。球場から理性を奪え。

影遊び

EDMでありながらロックな魂が宿ったWe'll get the next dream!!!からハードロックなCatChu!へ。CatChu!はギラついた空気に入り込めば込むほどボルテージが上がると思っているので、対バン形式向きな気がしている。

Take It Over

ドルケのブチ上がり曲としてはKNOTが代表的だが、Take It Overにもそのポテンシャルがあると思っている。どんどん高まる会場の熱をそのまま取り込んで台風を巻き起こしてくれ。

オルタネイト

個人的に、雨と太陽から虹へと変わる情景が、台風から台風の目に入る瞬間に近いもののように浮かんでくる。この流れで来てテンションがブッ壊れないわけがない。たぶんヘドバンして記憶飛ばします。

青春の輪郭

ここで流れを爽やかな方向に持っていけるのがDOLLCHESTRAがこの1年間で積み上げてきた魅力の厚みだろう。泥臭くもがくCatChu!が、同じくもがき続けてきたDOLLCHESTRAによって少し光を掴む未来が見えてくるような展開が個人的に好きです。晴れやかな気分で大一番の7回へ。

7回: A-RISE covered by Sunny Passion & ウィーン・マルガレーテ × Saint Aqours Snow

正直μ'sのユニットはカバーされると解釈違いを起こす人が多そうだが、A-RISEはいける気がしている。ここに待望のSaint Aqours Snowをぶつけることで、合同ユニット対決に加え前述のA-RISE・SSやサニパ・マルガレーテ要素もカバーできる銀の弾丸

Private Wars

A-RISEの音が聞こえただけで会場は爆沸き。

Awaken the power

これ……なんだよな。オタクのHi! Hi! Hi!の音圧にKアリーナは耐えられるだろうか、いや耐えられない。

Shocking Party

正直1曲ずつでもう7回終わってもいいよ。でもやっぱり食器も割りたいよな。スクフェス2が終わる前に。

Over The Next Rainbow

なんならサニパ・マルガレーテもダンスだけとかで参加してもいい。このライブもうここで終わりだろ。

8回: R3BIRTH × KALEIDOSCORE

インターナショナルユニット対決。終盤に向けて夜の空気感を作りやすいユニットたちでもある。

MOSTER GIRLS

まさに今日のオイシイところを最速で味わう流れ。もう終わったかのようなこの静かな空気にも屈せずに打って出られるのはR3BIRTHしかいない。かませ!

不可視なブルー

R3BIRTHが作り上げた刺激的な夜に静寂の帳を落とすKALEIDOSCORE。ベロアに比べるとまだポジティブさが感じられる不可視なブルーからゆっくり潜っていく。

Feel Alive

R3BIRTHでも珍しい落ち着いたこの楽曲で、KALEIDOSCOREの美しくも切ない夜の世界にさらに神秘的な彩りを加える。

ベロア

流れを受けてより夜の奥底まで深く深くと沈んでいくような感覚を想像しながら、KALEIDOSCOREの美しい歌声に浸りたい。

9回: DiverDiva × Guilty Kiss

ついに来ました。まさにラスボス。戦意剥き出し、バチバチの最終決戦を。

POWER SPOT!!

ユニット内で戦うこの楽曲でまずは前哨戦。ダンスフロアを思わせるクラブミュージックの空気感は、ここまで作り上げてきた夜の雰囲気との相性もよい。

Strawberry Trapper

Ready? 全人類が待ってるの、これだろ。ラスボス・ギルキスの原点にして頂点。野球だったらこれだけで100点入ってサヨナラ勝ちしてる。鼓子ちゃん、満塁ホームランは100点入るんやで。野球じゃなくてよかった。

Eternal Light

Ready? ラップのスピード感とサビのパワーが両立したキラーチューン。DDだって負けていない。ここでまた100点入るので巻き返しです。野球じゃなくてサヨナラしてなかったおかげ。野球じゃなくてよかった。

Nameless Love Song

結局、愛こそすべて。ここまで戦ってきて、オレらもう1つじゃね?これ以上競う必要ある?世界平和。Love & Peace。やっぱりこの歌で締めるライブが最高なんだよな。

ゲームセット: LIVE with a smile!!

全員でLIVE with a smile!!で大団円。唯一のシリーズ合同曲というのもあるが、Liella!の新メンバーや蓮ノ空が初参加になることに加え、歌詞にSaint SnowやSunny Passionを思わせる部分があるので、そこを本人たちが歌うことにも期待がかかる。完全に私欲だが、「最初に見た光 手を伸ばした時が始まりだったんだ」を今度は乙宗梢に歌ってほしすぎる。

異次元フェスに向けたラブライブ!シリーズ予習

はじめに

めちゃくちゃ今更としかいいようがないですが、異次元フェスの予習用のプレイリストを作りました。

open.spotify.com

コンセプトとして、フェスのためにアニメを見たり曲を全部聴き込んだりするのは時間的に簡単ではないので、代表曲やフェスでやりそうな曲を抑えつつも、たぶんやらないけどこれを知っておくとストーリーやこれまでの歴史の背景がなんとなく見えてきて、他の知らない曲が来ても全般的に楽しみやすくなるんでは?というところをピックアップしたつもりです。この部分を曲だけで伝えきるのは難しいと思うので、このブログで補完しようという流れです。

以降、各プロジェクトの簡単な紹介とともに、各楽曲の選曲理由がわかる説明をつけています。

ラブライブ!(無印)

概要

今回は出演予定がないが、やはり最初のプロジェクトなので少しは知っておいた方がシリーズ全体を理解する手助けになるかなと思い、簡単に紹介する。

用語

スクールアイドル: 学校の部活動としてアイドル活動をしている女の子たち。厳密な定義は不明だが、大会に出場できるのが高校生のみと捉えられる描写があるため、一般に高校3年間のみスクールアイドルでいられると解釈されることが多い。男性のスクールアイドルは2023年12月現在知られていない。というかそもそも劇中に男性がほぼ登場しない。

ラブライブ!: プロジェクト発足当初はラブライブ!以外にラブライブ!コンテンツが存在していなかったが、のちにラブライブ!サンシャイン!!ラブライブ!スーパースター!!などの別の区分けが増え、シリーズ化した。これにより「ラブライブ!」がシリーズ全体を指すのか、シリーズ内の1つの区分を指すのかが曖昧になった。そのため、シリーズを指すときには「ラブライブ!シリーズ」 (公式も用いる表現)、1つの区分を指す際には「無印」(非公式) という表現が多用されるようになった。本記事では基本的には「ラブライブ!シリーズ」および「ラブライブ!(無印)」の表記を使用して区別する。また、ラブライブ!(無印)、ラブライブ!サンシャイン!!のような一区分のことを「プロジェクト」と表記する。なお、ラブライブ!シリーズの劇中でも「ラブライブ!」という用語は用いられ、これはスクールアイドルの大会の名前 (甲子園やインターハイのようなもの) として用いられる。この意図でラブライブ!を用いるときは「ラブライブ!(大会名)」と表記する。何もなくラブライブ!と書かれているときは、ラブライブ!シリーズのこと、あるいはラブライブ!らしさのような概念として用いている。

μ's: ラブライブ!(無印) の主要キャラクター9人が集まって結成されたスクールアイドルグループ。ミューズと読む。メンバーについては公式サイトを参照してほしい。東京・秋葉原近郊にある音ノ木坂学院のスクールアイドル。また、CVを担当する9人の声優グループを指すこともある他、キャラクター・声優含め18人でμ'sだという表現を用いることもある。

Printemps, BiBi, lily white: ユニットと呼ばれる、3人ずつのサブグループ。それぞれ、プランタン、ビビ、リリーホワイトと読む。それぞれ楽曲があるが今回は紹介しない。

スクフェス: スマホリズムゲームラブライブ!スクールアイドルフェスティバル」の略称。当時のスマホリズムゲームの金字塔とも言える存在で、普段アニメや2次元コンテンツに興味がない層にもラブライブ!の名前が広がる大きな一因となった。2023年3月にサービスを終了し、同年4月15日にリリースされたスクフェス2へと引き継がれた。

楽曲

1. Snow halation

ラブライブ!シリーズを代表する一曲と言っても過言ではない有名曲。通称スノハレ。紹介するまでもなく知っているという人も多いかもしれないが、μ'sでここを外すわけにはいかないと思い選曲。

基本的にラブライブ!(無印) の作詞をすべて行ない、シリーズ全体を通しても各プロジェクトで1曲以上作詞を担当している畑亜貴らしい言葉選びが光る歌詞も味わえる一曲。

特に、落ちサビでイルミネーションが点灯するMV映像を再現するように、白のペンライトで染められた会場が落ちサビで一気にオレンジに変わる光景は、ラブライブ!(無印) のライブの代名詞の1つと言っても過言ではないだろう。

 

2. 僕らは今のなかで

TVアニメ 1期のオープニングテーマであり、キラキラと前に向かって駆け抜けていくμ'sの王道サウンドを感じられる曲のひとつでもある。

この曲が (フルで) 初披露された3rdアニバーサリーライブは、TVアニメを背負った初のライブであり、衣装・演出なども含め現在のラブライブ!シリーズの再現ライブの根底を形作ったライブとも言えるだろう。

アニメOPとして有名なだけでなく、2015年のアニサマアイドルマスターとコラボした際にも使われた楽曲ということで、コラボがあったという事実を知っておく意味でも選曲。

 

3. 僕たちはひとつの光

劇場版の挿入歌。

劇場版の物語として、ラブライブ!(大会名) の規模が拡大していったことでラブライブ!(大会名) をドームで開催する可能性が浮上し、μ'sがその流れに勢いをつけるための手伝いをすることになるが……というもので、この曲はその物語の最後にドームで披露されることになる。

劇中での名称はアキバドームだが、モデルは東京ドームとされている。μ'sがFinal LoveLIve! を行なったのが東京ドームであったのは、キャパ的な需要だけでなく、この物語が背景にある。ちなみにオタクが東京ドームのことを「ドゥーム」と言い始めたら、それは劇中ネタである。

Final LoveLIve!でもWアンコールの最後の曲として披露され、パフォーマンス終了後、キャストが退場する間もインストが流れる中、ファンたちの大合唱が起こった。特に「いまが最高!」のフレーズは「限られた時間の中で精一杯輝く」というスクールアイドルのコンセプトとファイナル公演という文脈に重なり、ファンの気持ちをひとつにした。

とても大切な楽曲なので異次元フェスで披露されることは万に一つもないと思うが、μ'sにとって欠かせない楽曲であるとともに、ラブライブ!シリーズと東京ドームの関係を知ることができる1曲だと思い、選曲した。

ラブライブ!サンシャイン!!

概要

無印に続く後継プロジェクトとしてスタート。μ'sが都会・東京であったのに対し、ラブライブ!サンシャイン!!では地方である沼津の内浦で物語が展開する。また、μ'sを初めとする先輩たちの功績により、スクールアイドルが一大ムーブメントを巻き起こした後の、競争が苛烈になった時代を描いているところも違いである。

用語

Aqours: 沼津・内浦にある浦の星女学院の生徒9名で結成されたスクールアイドルグループ。読み方はアクア。メンバーは公式サイトを参照のこと。μ's同様、担当声優のグループもAqoursと呼ぶ。

CYaRon!, AZALEA, Guilty Kiss: Aqoursのユニットで、各3人ずつで構成されたサブグループ。それぞれ、シャロン、アゼリア、ギルティキスと読む。今回は枠の都合上、ユニット曲は来ないと考えて紹介は割愛。ユニットごとにも楽曲の色があり、物語の文脈と離れた自由な曲が楽しめるので、時間があれば自分で調べてみてもらいたい。

幻日のヨハネ: ラブライブ!サンシャイン!!に登場するスクールアイドル9人に似た人物たちがファンタジー要素のある別世界で生きる姿を描いたスピンオフ作品。イラスト連載、コミカライズ、アニメ、ゲームなどのメディアミックス展開がある。

 

楽曲

1. 君のこころは輝いてるかい?

Aqours の1stシングル表題曲。通称君ここ。東京という大都会に比べ、沼津という地方でスクールアイドルを始める少女たちらしい、夢を見つけた無垢さや無邪気さが太陽のような輝きを纏って表現された1曲。やはり外せないデビュー曲だと思い選曲。

 

2. 恋になりたいAQUARIUM

Aqours 2ndシングル表題曲。通称恋アク。センターポジション総選挙という投票企画が行われ、1位に選ばれた渡辺曜がセンターを務める。(センターを決める投票企画はμ's時代からあった。実はスノハレも投票で高坂穂乃果がセンターに選ばれている。)

ラブライブ!はスポ根アニメとも言われるが、Aqoursは希望を与えたり前に向かって進むための曲が多く、特に全体曲においてμ'sと比べても王道ラブソングが比較的少ない印象があるため、初期の貴重なラブソングとも言える。

初期のAqours曲の中で、特にアニソンオタクの間では最も有名な楽曲なのではないかと思い選曲。典型的な間奏でのHi Hiや警報・オーイングなどはないが、曲中のYeahや括弧書きの歌詞に合わせたコールや、リズムに合わせたFu Fuなどは多い。いわゆる家虎は基本的に大衆には嫌われているのでやめておくことを推奨する。

 

3. 青空Jumping Heart

TVアニメ 1期オープニングテーマ。通称青ジャン。

恋アク同様、ラブライブ!(無印) を知っていた流れでAqoursは初期まで追っていた、というオタクの中ではよく知られているのではないかと思う。

Aqoursは「あんまり深く考えず気楽にやっちゃおう」という空気感もあると個人的に思っていて、この曲にもそんな風に何かを始める時の心のふっと軽くしてくれるようなエッセンスが詰まっている。

こちらは王道のHi Hiや警報、オーイングなどのコールが主流になるため (2番Bメロは1番とは構成が変わるのでオーイングいらなくね?と個人的には思っている)、あまり知らなくても盛り上がりやすいのもフェス向きのポイント。

 

4. スリリング・ワンウェイ

TVアニメ1期のBlu-ray 6巻の特典曲という、一見するとマニア向けの楽曲に見えるが、2ndライブで披露されて以来、Aqoursのライブで一番ブチ上がる楽曲という立ち位置を確立した。「デイドリ (Daydream Warrior) からのスリワン」は古のオタクが大好きな合言葉である。現在はベストアルバムに収録されたため、サブスクでも気軽に聴けるようになった。

間奏のHi Hiに加え、「マイ未来 トライ・トライ・トライライ ホンキ デ ハシレ」を本気で叫びまくるのがアドレナリンの分泌にかなり効果的。オタクが大好きなブレイクポイントもたくさんある。知らないでこの曲が来ると周りのオタクが突然狂い始めて焦るかもしれないので、周知するため選曲。

 

5. 未来の僕らは知ってるよ

TVアニメ2期オープニング。アニメOPとして有名なこと、ラブライブ!シリーズらしく、かつAqoursらしい爽やかで鮮やかなサウンドも選曲理由の1つだが、Dメロにある「I live, I live LoveLive! days!」のフレーズも重要である。

今でこそラブライブ!はシリーズとして新たなプロジェクトが増えていくことがある種当たり前になっているが、サンシャイン!!は特に、μ'sが人気絶頂の中で惜しまれながらライブ活動をおしまいにするという流れの中で動き出した初めての後輩グループだったため、「ラブライブ! = μ's」だというファンたちも多く、万人からすんなりと受け入れられたとは言えない状況だった。TVアニメ1期に関しても、序盤はμ'sの物語をなぞるように展開しながら、徐々に自分達独自の道を歩き始めていくという部分が多くを占め、ある意味アニメ1期を丸々かけて世間のμ'sのイメージから脱却しようとしているとも受け取れるほどだった。そんなAqoursが前述の1期を経て2期を迎え、初めて曲中で「LoveLive!」というワードを歌い、堂々と背負えるようになったんだという1つの大きな節目でもある。ちょうどこの頃に行われたスマホアプリゲーム「スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」に関する告知を皮切りに、それまでAqoursキャストからμ'sに関する言及すらほとんどないレベルであったプロジェクト間の隔たりが徐々に減って交流が増えてきたことも大きい。

「I live, I live LoveLive! days!!」は雑誌名を公募した月刊ラブライブ!専門誌「LoveLive!Days」の名前としても残るなど、シリーズを追い続けるファンにとって、ラブライブ!とともに過ごす日々を象徴する言葉となっている。コロナ禍明けの声出しライブで最も叫びたいコールにこの「I live, I live LoveLive! days!!」を挙げるファンも多かった。ラブライブ!シリーズを追う上で胸に掲げていたくなる標語を与えてくれた1曲でもある。

 

6. WATER BLUE NEW WORLD

TVアニメ2期挿入歌。ネタバレになるが、Aqoursが東京ドーム (アキバドーム) で行われたラブライブ!決勝で披露した曲である。

2期の物語を経て知った感情が歌詞に色濃く反映され、もはやμ'sという言葉すら出なくなった2期を象徴するように、Aqoursらしい「海」「青」がモチーフとなった楽曲で、キャラクターたちのここに至るまでの軌跡・成長も感じられる。曲自体の強さも間違いなくあるが、東京ドームという文脈の意味でも押さえておきたい1曲。

 

7. 想いよひとつになれ

TVアニメ1期の挿入歌。劇中では桜内梨子がスケジュールのバッティングによりライブに参加できず、梨子を除く8人で披露された楽曲。

1stライブでも歌唱・ダンスパフォーマンスは8人で行われ、梨子役の逢田梨香子さんはピアノに挑戦した。このときDay.2で思ったようにピアノが弾けなかった経験から、逢田さんにとって向き合うことが簡単ではない曲という側面もあり、1stライブ以降4thライブまで披露がなかったが、東京ドームで行われた4thライブでは9人での歌唱・ダンスパフォーマンスとして生まれ変わった。

ラブライブ!といえばシンクロパフォーマンス・再現ライブだとよく言われるが、単なる再現を超え、「劇中の梨子もいつか9人で披露したかったはずだ」という夢を現実にしてくれた瞬間であり、3rdライブで完成度の高いTVアニメ再現ライブを成し遂げたからこそできた、さらに一歩先の試みだと感じた。東京ドームを「みんなの夢が叶う場所」にしてくれた象徴的な1曲だと思い、選曲。

 

8. Future flight

ベストアルバムに新規楽曲として収録された1曲であり、「みんなで作るAqoursの歌」という、ファン投稿型の企画により、楽曲テーマや衣装イメージなどを募集して作られた楽曲。「みんなで叶える物語」というラブライブ!のコンセプトが表れた楽曲だと思い、選曲。ちなみにμ'sにも「ミはμ'sicのミ」、虹ヶ咲にも「OUR P13CES!!!」など、同様にファンを巻き込んで生まれた楽曲がある。

振り付けにもデビュー曲「君のこころは輝いてるかい?」を思わせる振り付けがあるなど、ベストアルバム収録曲としてもこれまでの歩みを感じる曲となっている。

 

9. DREAMY COLOR

Aqours CLUBと呼ばれるファンクラブの会員証とセットになったCDに収録された一曲。会員の有効期限は1年間なので、このような曲が毎年1曲ずつ増えている。

ラブライブ!シリーズ初のキャストにより実写MVが作られたことでも話題になり、YouTubeラブライブ!公式チャンネルにおける再生数は600万回越えと、バズりにバズった「コットンキャンディえいえいおー!」に次いで2位となっている (2023年12月現在)。

キャラクターを重視するラブライブ!シリーズにおいて実写MVが受け入れられるのか心配もあったとキャストは語っているが、Aqoursが挑戦したことで、後輩グループであるLiella!も同様に「What a Wonderful Dream!!」「Second Sparkle」において実写MVを作成しやすい流れを作ったと個人的には捉えており、先輩としてまた1つ道を切り開く姿を見せてくれたと感じる楽曲でもある。

MVではアニメの各メンバーに縁がある場所に担当キャストが訪れていたり、劇中歌である「夢を夜空で照らしたい」や「未熟DREAMER」を思わせる要素もあり、シンクロパフォーマンスや聖地巡礼など、リアルと2次元が混ざり合うラブライブ!シリーズだからこそできる実写化であると感じさせる。

 

10. SUKI for you, DREAM for you!

シングル「KU-RU-KU-RU Cruller!」のカップリング曲。

当初はただのカップリング曲かと思われていたが、後に (非公開のまま延期になっていたことが明かされた) 体験型イベント「輝け!Aqoursぬまづフェスティバル」のテーマソングであったことが発表され、イベント開催時に実際使用された。

無印の頃からも聖地は大切にされてきたが、ラブライブ!サンシャイン!!は聖地・沼津と切っても切れない関係性を築き上げており、聖地巡礼文化においてアニメコンテンツ全般で見ても重要なモデルケースの1つと言えるだろう。そんなサンシャイン!!における沼津への愛をはじめとする "SUKI" の気持ちをぶつけ合うこの曲やイベントの存在を知っておくことは、コンテンツへの理解の助けになるだろう。

ぬまづフェスティバルのテーマソングというだけあって、曲調も会場が一体になって盛り上がれるものになっているので、異次元フェスというお祭りにもぴったりだろう。

 

11. BANZAI! digital trippers

初音ミクとのコラボシングルの表題曲。

シリーズ初のアーティストコラボとして、初音ミクとコラボしたという歴史を知っておく意味もあるが、なんと言っても特筆すべきはリアルライブでのパフォーマンスである。

youtu.be

映像に投影された初音ミクと寸分違わず立ち位置や振りのタイミング・角度を合わせることで、本当に初音ミクがそこにいて一緒に踊っているように見せるパフォーマンスは圧巻。これまでのシンクロパフォーマンスで培ってきた、キャラクターたちがMVで踊る姿をステップからウインクまで細かく調整してきた技術の集大成とも言える。積み上げてきた実力とそれが可能にする新しい未来までも期待させてくれる1曲だ。

 

12. 幻日ミステリウム

TVアニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」の主題歌。

異次元フェスの次の週である12/15-17に幻日のヨハネをコンセプトにしたライブイベントの開催が予定されており、そのライブは全曲初披露の楽曲で構成されるという触れ込みなので、未披露のOPであるこの曲が異次元フェスで披露される可能性はほぼないと言っていい。単純に幻日のヨハネというファンタジースピンオフ作品が存在することを知っておくとよいかなという意図での選曲。

曲としてもAqoursの中では新しいダークでクールなカッコよさが感じられる楽曲に仕上がっているので、ジャンルの幅を広げるという意味でもおすすめの楽曲。

 

ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会

概要

スクフェスに次ぐラブライブ!シリーズのゲームアプリを制作するに当たって、新たに生まれたプロジェクト。当初はPDP (パーフェクトドリームプロジェクト) と呼ばれ、スクフェスに登場したノーマル部員も一部メンバーに加わった。

用語

虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会: お台場にあるマンモス校・虹ヶ咲学園に設立された同好会。同好会のスクールアイドルたちはお互いの個性を尊重するためソロ活動を基本としており、グループを結成していないため、グループ名も存在しない。プロジェクト始動時は9人のスクールアイドルから成る同好会であったが、プロジェクトが展開するにつれ、スクールアイドルではないがメンバーをサポートする人間が1人所属していることが明かされ、また、徐々に同好会のスクールアイドルも増え、2023年12月現在では12人のスクールアイドル + 1人の計13人で構成されている。メンバーは公式サイトを参照のこと。プロジェクト名・学校名・同好会のメンバーの総称として、単に虹ヶ咲と呼んだり、ニジガクという略称が使われることがある。

A・ZU・NA, DiverDiva, QU4RTZ, R3BIRTH: 虹ヶ咲のユニット。それぞれアズナ、ダイバーディーバ、クオーツ、リバースと読む。虹ヶ咲の主体はソロであり、そちらに時間が回されると読んでいるため、今回は紹介を割愛する。

スクスタ: アプリゲーム「ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル ALL STARS」の略称。虹ヶ咲はこのゲームのために生まれたプロジェクトであり、当初アニメ化の予定はなかったという虹ヶ咲のストーリーは主にここで展開されていた。(のちに別のストーリーでアニメ化された。) また、キズナエピソードと呼ばれる、メインストーリーとは別にキャラクター1人1人を掘り下げるコンテンツがあった。2023年6月30日にサービスを終了したため、現在こちらのストーリーを見る公式的な手段はない。

「あなた」: スクスタにおけるゲームプレイヤーのこと。スクスタでは、自分で名前をつけることができるプレイヤーの分身の視点からストーリーを見ることができ、スクールアイドルではないが同好会のメンバーとしてサポートする立場であった。割と自我が強めで自分の分身のつもりで没入できなかったプレイヤーも多かったこと、作中で女子と思しき描写があったことなどから、ファンの間では「あなたちゃん」とも呼ばれる。アニメ化した際、同じポジションのキャラとして、公募で決まった「高咲侑」という名前のキャラクターが生まれた。

楽曲

1. Love U my friends

虹ヶ咲の2ndアルバム表題曲であり、全体曲 (当時は9人)。12人での歌唱音源もアニメBlu-rayの特典曲として存在する他、ライブでの披露もある。

ファンとの関係性が対等に近い虹ヶ咲らしさが、「my friends」というワードからも感じられる曲でもある。

括弧書きの歌詞をコールする他、サビの振りコピ率が異様に高い楽曲。余裕があれば覚えて一緒にやると一体感が増す。

youtu.be

両腕を頭上で回した後にL字にして、腕を開く。これを2回繰り返せばよい。(実はどっちの腕が上に来るかが1回目と2回目で違うが、細かいのでそこまで気にしている人は多くない。) 他の部分の振りコピもしている人はもちろんいるが、基本的にこの部分をやるだけで大丈夫。周りには気をつけよう。知っているかいないかで楽しさが変わる曲だなと思い、紹介した。

 

2. 夢がここからはじまるよ

TVアニメ1期挿入歌。

虹ヶ咲はスクールアイドルではないメインキャラクターが登場する初のコンテンツであり、スクスタでは「あなた」、TVアニメでは「高咲侑」が、スクールアイドルではないファンに近い形で、スクールアイドル同好会に所属してスクールアイドルたちを応援・サポートしている。その形態もあって、「スクールアイドルは輝いているけど、それじゃあスクールアイドルではない人はどう輝くのか?」という部分に焦点が当たることも多い。

この楽曲は、高咲侑・ファンからの応援があったからこそ今スクールアイドルとしてステージに立ち、輝けている同好会のみんなが、今度は高咲侑・ファンが自身の夢を追いかけることを応援するという、応援の交換という関係がわかりやすく歌詞として形になった楽曲である。「きっと大丈夫だよ 誰より知ってる 願いは叶うよ」という歌詞が、応援のおかげで夢を叶えられたスクールアイドルの目線からも、応援していた人たちがステージに立っている現実を目の当たりにしているファンの目線からも捉えられる、スクールアイドルもファンも気持ちを1つに相手を応援することができる1曲。自分の好きなことを頑張っているなら目標がスクールアイドルであってもなくても対等という、虹ヶ咲というコンテンツの特徴がよくわかる楽曲だと思い、選曲。

 

3. L!L!L! (Love the Life We Live)

スクスタのメインストーリー挿入歌。虹ヶ咲が12人となってから初めての全体曲でもある。

「心の数あるね 夢の形」「キミだけのね 気持ち感じて」など、"個" を大事にする虹ヶ咲らしさと、ファンに対してもスクールアイドルでなくても自分らしさを表現すればいいんだというメッセージが伝わってくる。

また、ラブライブ!(大会名) に出場しないなど、競争を重視する "部" ではなく、それぞれの楽しさを尊重する "同好会" という形を選んでいることも、「自由に泳ごう 自由に飛ぼう」「楽しい!が正解」などの歌詞から伝わってくる、虹ヶ咲のエッセンスが散りばめられた楽曲。

また、Aqoursの「未来の僕らは知ってるよ」のように、歌詞に「Love Live」が登場した初の虹ヶ咲楽曲でもある。披露回数も少ない上に声出し公演での披露が1度もないため、この部分を叫べる日を個人的に心待ちにしている。

 

4. 繚乱!ビクトリーロード

いま、治安が崩壊しました。

TVアニメ2期エンディングテーマ「夢が僕らの太陽さ」カップリング曲。めちゃくちゃいいエンディング楽曲のはずなのにカップリングはどうしてこうなった。

アイマスPなら知っているかもしれないチバニャンによる治安の悪い作曲。公式が頑なに特攻服とは呼ばない学ラン衣装。ファンが使ったら一発でレギュ違反退場させられるクソ長ペンライト。終わりだ。なにもかも。

治安の悪さがフェス向きであることに加え、歌詞が自己紹介ソングになっているという点においてもフェスで披露するのにぴったりな楽曲となっている。ブシロックフェスでは、歌詞をバンドリやD4DJなどの他キャラの紹介に書き換えてコラボ披露するなど、汎用性も高い。一緒に治安をブチ壊そう。

 

5. わちゅごなどぅー

ショートアニメ「にじよん アニメーション」の主題歌。「にじよん」は元々ゆるい日常を描いた4コマ漫画であり、その作画や空気感を引き継ぎつつ、4コマとは異なるオリジナルストーリーで展開された。

前述の通り、高咲侑はスクールアイドルではないため、基本的に楽曲の歌唱は行わない。これが高咲侑役の矢野妃菜喜さんが "応援出演" という形になっている理由であり、応援出演は虹ヶ咲のナンバリングライブにおいても用いられる表現である。

そんな中、この楽曲は貴重な高咲侑が歌唱に参加している唯一の楽曲である。この曲が披露されない可能性もあるし、披露されても矢野妃菜喜さんが歌わない可能性もあるが、この背景を知っておくとよいという意味で選曲。

わちゃわちゃとして楽曲でコールできるところも多いが、最重要ポイントは高咲侑役 矢野妃菜喜さんの決めゼリフ (?) 「ヒトリダケナンテエラベナイヨー」がある2番サビである。単推しがいないオタク、箱推しオタクの強い味方であるこの言葉を一緒に叫ぼう。


6. Dream with You

最大の特徴であるソロ活動に合わせ、虹ヶ咲にはソロ曲が多い。ショートバージョンでのメドレー披露なども予想されるため、ソロ曲にも1曲ずつ触れていきたい。

上原歩夢のソロ曲であるDream with Youは、TVアニメ1期の挿入歌。アニメにおいて2度使われるが、1回目と2回目で "You" の意味が変化しているところに、アニメの物語を通した歩夢の成長と魅力が表れている。

 

7. 無敵級*ビリーバー

虹ヶ咲では1度だけソロ曲をかけた投票企画が行われており、その際1位に輝いた中須かすみに作られた楽曲がこの無敵級*ビリーバー。

ボカロPとしても有名なDECO*27が制作を手がけたことでも話題になった。「かわいい」を追求するかすみの内面を掘り下げることで背景に厚みを与え、スクールアイドルとして立つ姿の「かわいさ」をより輝かせた。

 

8. オードリー

桜坂しずくは演劇部とスクールアイドル同好会を兼部しており、演技・お芝居が好きであるという個性を持っている。演技との向き合い方、女優としての在り方をテーマにしたこの楽曲は、しずくのその個性がよくわかる曲だろう。このことを押さえた上で他の曲を聴くと、捉え方も変わってくるかもしれない。


9. VIVID WORLD

TVアニメ1期の挿入歌であり、朝香果林のソロ曲。

果林の曲はその多様な魅力を掘り下げるようにほぼほぼ違うジャンルの曲になっている。その中で初めてのソロ曲であるStarlightに若干近いEDM系の楽曲がこのVIVID WORLDであり、高校生離れした大人びた魅力という軸を再確認しつつ、歌詞の中に現れるピュアで素直なかわいさも垣間見ることができる楽曲。

 

10. 楽しいの天才

楽しいことにまっすぐな宮下愛のソロ曲。「楽しいから笑うんじゃなく 笑うから楽しいんだ」という歌詞からも、みんなに笑顔を届ける存在に自分がなることで、みんなが楽しい空間を作りたいという思いが伝わってくる。

ビリーズブートキャンプかと思うような激しい振り付けがついたダンスパフォーマンスだが、キャストの村上奈津実さんが全力笑顔でそれをこなす姿に、こちらも嫌なことを忘れ、全力で汗を流し楽しみたくなる一曲。


11. Butterfly

近江彼方のソロ曲で、アニメ1期の挿入歌として用いられた。

彼方は別の学校でスクールアイドルをしている妹の遥を溺愛しているが、1人のスクールアイドルとしてお互いに頑張ろうという想いが込められた楽曲。「ハルカカナタ」という歌詞からもそれを感じ取ることができる。姉妹愛に加え、ソロ曲ながら虹ヶ咲らしい「それぞれの道を行く」という要素も感じられる一曲。


12. CHASE!

虹ヶ咲の1stアルバムに収録された、優木せつ菜の最初の楽曲。優木せつ菜の代名詞とも言える1曲であり、TVアニメ1期でも劇中歌として唯一用いられた初期ソロ曲。ライブでも非常に盛り上がる楽曲で、特にラスサビでのシャウトは聴きどころの1つである。

優木せつ菜は当初楠木ともりさんがCVを担当していたが、持病によりパフォーマンスが困難であることを理由に、2023年4月より林鼓子さんへとせつ菜役が引き継がれた。そのため、既存の音源のほとんどは異次元フェスで実際にパフォーマンスする人とは別である。


13. 哀温ノ詩

エマ・ヴェルデのソロ曲。エマは本来優しく穏やかな性格で、みんなに癒しを与えるお姉さん的な存在である。その個性が表れている楽曲としては「声繋ごうよ」などの方がわかりやすいが、この哀温ノ詩はキャストである指出毬亜さんのズバ抜けた歌唱力が遺憾なく発揮された楽曲として選曲した。アイマスでいう「あらかねの器」のような曲だと言ってもいいかもしれない。

他の楽曲は優しい気持ちに浸りがちで歌の上手さに注目せずに聴いてしまうかもしれないので、この曲を知っておくことで、他の曲の聴こえ方も少し変わってくるかもしれない。ハーモニーが特徴と言われるユニット・QU4RTZでも歌唱の軸になっている。

また、なぜスイス出身の留学生であるエマがこの和風の曲を歌うのかについては、スクスタのキズナエピソードと呼ばれる個人ストーリーで描かれている。ソロ活動がメインであるため、個人やソロ楽曲に対する掘り下げ供給が多いことも虹ヶ咲の特徴のひとつである。


14. ツナガルコネクト

天王寺璃奈がTVアニメ1期で披露した挿入歌。こちらも無敵級*ビリーバー同様、DECO*27の作曲である。

よく誤解されがちだが、璃奈は顔を隠したいためボードを使っているのではなく、顔の表情による感情表現が苦手なため、スケッチブックやデジタルのボードにそのときの感情に合わせた表情を描くことでその苦手と向き合っている。璃奈がそこまでして表情にこだわる根底には、表情の変化が乏しいことで他人と気持ちを通わせることができないのではないか、という不安がある。

この楽曲では、そんな不安と向き合い、できないことを責めるのではなく、できないことがあってもできることから始めていこうという勇気・前向きさ・健気さを感じることができる。「繋がる」は本当は誰よりもみんなと心を通わせたいと思っている璃奈の重要なキーワードにもなっている。


15. 翠いカナリア

三船栞子のソロ曲。スクスタメインストーリーの挿入歌として用いられた。

シンプルに強い楽曲に、普段は生真面目な栞子の想いが解き放たれた爆発力のある歌詞、それを表現する小泉萌香さんの力強い歌唱が加わり、栞子の楽曲の中でもとりわけ会場のボルテージを上げるフェス向きの楽曲となっている。


16. Toy Doll

ミア・テイラーのソロ曲。ニューヨーク出身のミアの楽曲には英語が多く使われており、とりわけこの曲はすべて英語である。シドニー出身で英語ネイティブの内田秀さんだからこそ実現できる楽曲とも言える。ちなみに歌詞カードには日本語訳も併記されているので安心してほしい。

ミアの楽曲は弾き語りのように聴かせるような楽曲も多いが、この楽曲はとにかく弾けて楽しい楽曲である。Hey などのコールもたくさんある。一方、歌詞は「あなた」のことをベイビーちゃんと呼ぶミアらしい、聴き手をからかうようなものになっているが、そんな言動の裏に隠れた本音もまた、英語でわからないからと照れ隠しでもするように潜ませてあるのがかわいいポイントでもある。


17. Eutopia

鐘嵐珠 (ショウ・ランジュ) のソロ曲。TVアニメ2期で用いられた。

ミアの英語のように香港出身のランジュらしい中国語が織り交ぜられた歌詞を、中国からの帰国子女である法元明菜さんが歌いこなす。自分のパフォーマンスに絶対の自信を持つランジュらしい孤高の強さが感じられる歌詞と曲調。ランジュのパフォーマンスに服従したなら、「Top of the top! Top of the world! Top of the top!」とコールして彼女を讃えよう。

 

ラブライブ!スーパースター!!

概要

舞台は原宿近辺にある新設校となった。これまでのプロジェクトは物語の開始時点で1年生から3年生まで揃っていたため、基本的に1年間を描くストーリーだったが、スーパースターは新設校であるため、1年生のみがいるところからスタートし、3年間 (もしかしたらそれ以上、現時点では不明) を描く物語となっている。シリーズ初となるキャストの一般公募 (事務所などに所属していない人だけが応募できる) を行った上で、キャラクターも1年生から始まるため、より一層キャラクターとキャストが一緒に成長していく姿を見守ることができるコンテンツとなった。

用語

Liella!: 原宿の結ヶ丘女子高等学校に所属するスクールアイドルグループ。リエラと読む。アニメ1期では5人の1年生で始まった。この5人は1期生と呼ばれる。アニメ2期では5人が2年生に進級、2期生となる4人の新1年生を迎えて9人となった。アニメ3期は2024年に放送予定となっているが、すでに3期生2人のキャラクターが発表され、キャストもライブ活動を行っているため、全11人となることがわかっている。各キャラクターについては公式サイトを参照のこと。

CatChu!, KALEIDOSCORE, 5yncri5e!: Liella!のサブグループとなるユニット。それぞれキャッチュ、カレイドスコア、シンクライズと読む。3期生まで揃ってから開始されたため、活動が始まったのは割と最近である。11人なので、それぞれ3人、3人、5人の構成。Liella!は11人曲がまだ少ないため、ユニット曲を披露する可能性も十分あるが、今回は割愛。曲数はまだ少なく2曲ずつなので、聴こうと思えばすぐに全部聴ける。

楽曲

1. 始まりは君の空

Liella!のデビューシングル表題曲。

初期の1期生のみの5人体制の曲であり、11人体制はもちろん、9人体制でも披露されたことはないため、まず来ることはない (来たらオタクが叫び倒すことになる) が、スーパースターが5人体制から始まった流れを知る上で聴いておくべき曲。

5人体制時はTVアニメ1期の楽曲がメインとなるが、ストリングスやピアノが特徴的なシンフォニックな曲が多い印象で、か弱さの残る少女たちがそれでも懸命に頑張ることで生まれる煌めきを感じる。この曲はそんな曲調が表れた1曲であり、太陽のような明るさ全開なAqoursの「君のこころは輝いてるかい?」と比べても、まだ無鉄砲に走り出しきれない繊細さが表れているように感じる。スーパースターというタイトルにもある通り星がモチーフになっているが、今はまだ1人では輝けなくても、手を繋いで星座になれば夜空を目指して飛んでいけるというような、自信は強くないけど勇気を出して踏み出そうとしている感じが応援したくなるポイントの1つのように感じる。

ちなみにデビューシングルのリリースイベントは声出しなしの有観客で開催予定だったが、緊急事態宣言を受け無観客開催に変更となった。Liella!が初めての有観客公演を行ったのは、後の1stライブツアーが初であり、そのまま声出し可のライブを経験しないまま5人体制を終えた。

 

2. WE WILL!!

TVアニメ2期のオープニングテーマ。2期から初期の1期生は2年生に進級し、2期生が1年生として入ってきたので、この曲も9人での楽曲となる。

この曲を皮切りに、心の琴線に触れるような繊細さを感じる曲が多かったこれまでの傾向から一転し、バンドサウンドのロックな楽曲が増えていく。アニメ1期で挫折を経験し決意を新たにしたLiella!の力強い成長が表れているようでもある。これは歌詞の「楽しいを越えてさ とことんまで 頑張ってみたい」「絶対負けないよ」などにも表れている部分である。

この楽曲を表題に掲げてTVアニメ2期の物語を背負った3rdライブの最終公演・埼玉ベルーナドームにて、Liella!はついに初めての声出し公演を経験した。


3. Jump Into the New World

3期生も加わり、現行の11人体制になってから初めての全体曲であり、現状音源化している唯一の11人曲でもある。この曲の披露はほぼ確定と言ってもいいだろう。

1人では乗り越えられない夜をみんなで乗り越えた1期、真昼の太陽のような眩しい力強さを見せつけた2期の成長を経て、今度は洗練されたクールさを感じる大人の夜へと戻ってきたような1曲。

人数が増えていくことでフォーメーションダンスの幅も広がってきたが、9人体制終期の曲「Second Sparkle」やこの「Jump Into the New World」は、そんな大人数だからこそできるダンスパフォーマンスを堪能できる楽曲でもある。

 

4. Day1

TVアニメ1期挿入歌のカップリング曲。一見マイナーに見えるが、後述する「私のSymphony」に次いでライブでの披露回数が2位という高セトリ採用率を誇る。「私のSymphony」はピアノ弾き語り風であったりオーケストラアレンジであったりと、原曲音源以外での披露も多いことを考えると、原曲音源での披露が1番多い曲と言えるだろう。ナンバリングライブでも外部フェスでも定番の1曲で、11人での披露実績もある。

ダークでクールなカッコよさから徐々に盛り上がっていきサビで最高潮を迎える構成がライブ映えする。サビでDay1にちなんで人差し指1本を立てて上に振り上げる振り付けも真似しやすい上に観客のボルテージを高める。曲名のDay1が2Days公演の1日目に使いやすかったり、「思い立ったらその日が始まりのDay1」という歌詞がフェスで出会った日がLiella!との始まりのDay1というMCにも使いやすく、何かと便利要素も詰まった1曲である。


5. ユニゾン

1stアルバム「What a Wonderful Dream!!」に最後の曲として収録された曲で、このアルバムが5人体制最後のリリースでもある。

このときにはもう2期生の追加が発表されていたため、「ずっと終わらないで 時が止まればいいのに」という歌詞に、5人のLiella!を好きで追い続けて9人のLiella!に変わっていくことへの不安を隠しきれない心情を重ねたファンも多かっただろう。5人体制最後のライブである2ndライブでも、アンコール含めた最後の楽曲として披露された。ライブという "生" の "今" を感じる場だからこそ余計に染みる歌詞でもあり、ライブという空間で心を1つにユニゾンさせる瞬間を大事に噛み締めたくなる。

9人体制となった3rdライブツアーでも9人で披露された。当然9人体制への変化に対する想いは人それぞれだろうが、個人的には5人が大好きだった"今"をあの瞬間に大事にできたからこそ、その先の未来である9人の"今"もまた大好きだと胸を張って言えるんだという、ラスサビの「未来へとこの気持ち連れていこう」がこの曲の本当に大事な部分だったんだと改めて気付かせてもらった気持ちがする体験だった。

学年が上がっていくことで確実にメンバーが増えていくことがわかっているというスーパースターだからこそ、その一瞬一瞬を大事にしようという気持ちにさせてくれる、スーパースター、そして限られた時間の中で輝きを追い求めるスクールアイドルの魅力とメッセージが詰まった大切な1曲である。

 

6. ビタミンSUMMER!

TVアニメ2期挿入歌。アニメ劇中で9人が揃ってから初めての全体曲でもある。

ヒゲドライバー作曲の激つよトラックの中毒になっているファンも多い。リズムに乗って体を揺らしたくなる曲調にクラップ・コールなどの盛り上がり要素も多く、フェス向きの楽曲である。

歌詞が意味わからんと言う人もいるが、手前味噌ながら歌詞について書いたブログがあるので、ネタバレが大丈夫な人は時間があればぜひ読んでみてほしい。宮嶋淳子を信じろ。

darsein-ll.blogspot.com

 

7. Sing!Shine!Smile!

TVアニメ2期挿入歌。

正直フェス映えするような楽曲ではないが、Liella!というグループらしさが一番詰まっている楽曲だなと個人的に思っているので選曲した。盛り上がるブチ上げ曲や感動するバラード曲などももちろん魅力的だが、ライブ会場という空間で音楽で心を繋げ、優しい楽しさを感じながら温かな笑顔が溢れる瞬間を作り上げることができるというのが、他のグループに比べてもLiella!の強みと言える大きな魅力の1つなのではないかと感じている。曲調・歌詞・一緒にクラップする振り付けなど、随所にその穏やかな光が溢れている。

11人での歌唱は今までにない上、もし仮に披露するとなると、劇中でこの楽曲を持ってラブライブ!予選を戦ったウィーン・マルガレーテと共に歌うことになるので、とんでもないことが起きてしまうことになる。


8. TO BE CONTINUED

TVアニメ2期挿入歌のカップリング曲であり、2期関連楽曲の中で最後の楽曲だと言える。

「WE WILL!!」でも強さを感じる楽曲が増えた話をしたが、これはまさにその集大成とも言える熱く爽やかで疾走感溢れるロックチューン。「WE WILL!!」では「てっぺん目指すんだ」だった歌詞が「TO BE CONTINUED」では「てっぺん越えても終わらないよ冒険」と変わっているところに、楽曲同士の繋がりと2期を経たLiella!の成長を感じる。

間奏のHi Hi、1番Aメロクラップ、警報からのオーイング、落ちサビクラップと一緒になって楽しめる要素もたくさんある、特にライブでおすすめの1曲。 (個人的にはBメロの警報・オーイングは合ってないと思ってるので「止まらない!」や「Let's have a try!」などの括弧書きの歌詞を叫んでいる)


9. UNIVERSE!!

LIella!にもAqours同様、Liella! CLUBと呼ばれるファンクラブが存在する。この楽曲はその特典楽曲である。Aqours CLUBはCDを買うと会員証がついてくるという建て付けになっているが、Liella! CLUBは会員になると特典としてCDが送られてくるという形式になっているため、微妙な違いがある。そのためこの楽曲は公式サイトの音楽商品情報には掲載されていないので若干見つけづらいかもしれない。サブスクでは配信されている。

星がテーマになっているスーパースターにちなんだ宇宙がモチーフになっている楽曲であり、宇宙の膨張よろしくLiella!の世界が着実に大きく広がっていることを感じさせる。その広がりも、心を1つにするファンが増えていっているという一体感の広がりを感じるニュアンスであり、特に間奏で一緒にWow Wowと歌うパートでは、力強く共に戦っていくかのような、今までとは違う心の繋がりが感じられる。この部分だけでも一緒に歌えるようにしておくと、披露された際はよりこの楽曲を楽しめるだろう。

 

10. 私のSymphony 

デビューシングルのカップリング曲。デビューシングルは2形態で発売されたが、そのうち1形態のみに収録されていた楽曲で、かつサブスクにはもう片方の1形態のみが配信されていたので、長らくサブスクで聴けなかった。今は聴ける。

カップリング曲ながら、夢のステージへと最初の一歩を踏み出す瞬間の気持ちを晴れやかに歌うこの楽曲は、物語におけるキャラクターの心情のみならず、オーディションを経てキャストの座を掴んだ時点で1つの夢を叶えたとも言えるキャストたちにもリンクする。特に、ラブライブ!スーパースター!!はシリーズ初の一般公募オーディションで一部のキャストを選考したプロジェクトでもあることが、さらにその意味合いを強めている。

また、ラブライブ!シリーズの作詞といえば畑亜貴を思い浮かべる人も多いかもしれないが、スーパースターの作詞のほとんどは宮嶋淳子が行っている。デビューシングルの他3曲がすべて畑亜貴作詞であるのに対し、その後スーパースターの作詞を牽引していく宮嶋淳子が唯一担当したのがこの私のSymphonyであることからも、スーパースターらしさが表れていることが伺える。

ライブにおいても重要な位置付けの曲となっており、さまざまなアレンジを加えながらも、すべてのナンバリングライブで披露されている。また、原曲は初期の5人による歌唱だが、2期生を加えた9人版である 2022Ver.が2ndアルバムに収録されている他、11人による2023Ver.が今後発売されるCDに収録されることも発表されており、5人版・9人版・11人版が音源として存在する唯一の楽曲となっていることからも、その重要さが伺える。

わかりやすくフェス向きという楽曲ではないが、すでに11人での披露もあり、過去にはフェスでの披露実績もあるため、まったくないとは言い切れない。

 

スクールアイドルミュージカル

概要

ラブライブ!シリーズは元々劇中で突然歌パートが始まる様子からミュージカルっぽいという声もあったが、ついに実際にミュージカル化したのがこの作品。略称としてはスクミュやSIMが用いられる。

ストーリーは完全オリジナルの新作であるが、「スクールアイドルはじまりの物語」と表現されたり、劇中でもあえてガラケーが使われていたりと、描かれている時代は数世代昔なのではないかと見られている。椿咲花女子高校に通う5人と、滝桜女学院に通う5人の計10人が主要キャラクターであり、シリーズとしては初めてメインキャラクターが2校に分かれている。

2022年12月から2023年1月にかけて東京と大阪で公演が行われ、好評を受けて2023年8月に再演が行われた。2024年1月には、Wキャストやライブパフォーマンスにフォーカスした文化祭&後夜祭公演などの新しい試みを加え、再上演される予定である。

用語

椿咲花女子高校: 神戸にある名門学校で、勉強ばかりの生活に生徒が疑問を持ち始めている。そんな中、2年生の椿ルリカが同学年の高校生アイドルにハマったところから物語が動き始める。

滝桜女学院: 大阪にある、芸能コースで注目を集めて話題となっている学校。中でもアイドル部に力を注いでおり、近々メジャーデビューするとの噂がある。

楽曲

1. 未完成ドリーム

スクールアイドルミュージカルのテーマソング。代表曲という意味での選曲。スクミュは初演終了後に劇中のナンバーを収録したアルバムが発売されたが、この曲はそれとは別に、初演時に劇場でCDが販売された。

畑亜貴が作詞を手掛けており、シリーズを横断したラブライブ!らしさが表れている。その上で「瞳の中に見えちゃったから」など、隣に立つとういうより正面から向き合っているかのような描写からも、シリーズ初の2校がフューチャーされたガールミーツガールであることも感じさせる。


2. きらりひらり舞う桜

劇中歌。ミュージカルでの楽曲はセリフ調のものが多いが、この楽曲は滝桜女学院の持ち曲として使用されているため、スタンダードなポップス調の歌唱曲となっているのも特徴であり、フェスで使いやすいと思われる。「きらりきら」「ひらりひら」などのキャッチーなフレーズが耳に残り、スクミュの楽曲で好きな曲としてこの曲を挙げる人も多い。

 

3. ゆめの羅針盤 (コンパス)

劇中歌。「やりたいからやるんだ」「それがスクールアイドル」などのラブライブ!イズムに根ざした歌詞に、(ネタバレは避けるが) この曲が使われた前後のシーンも相まって、これをもって「スクミュは間違いなくラブライブ!シリーズだ」と感じたファンも少なくないだろう。異次元フェスという、各ラブライブ!シリーズのファン、そしてまだラブライブ!シリーズをよく知らないという観客が集う場にこの楽曲が持つメッセージを響かせることには、大きな意味があるだろうと感じる。ミュージカルは曲数も多くないのでここに置いたが、シリーズ合同で歌ってもいい曲だと思う。

 

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ

概要

バーチャルスクールアイドルという新しい試みとして発足。2024年から本格始動した最新のプロジェクトである。バーチャルではあるが、配信でコメントを通じてキャラクターとリアルタイムに交流ができたり、アニメでは制作がとても追いつかない速度で現実の時の流れに合わせたストーリー展開をしたりと、アバターや3Dモデルであることの強みを存分に活かしてキャラクターたちの実在性を高めた、まさに「バーチャルだけどリアル」というキャッチフレーズ通りの展開を見せる。

用語

蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ: 金沢にある蓮ノ空女学院のスクールアイドルクラブ。現在103期という歴史ある学校で、スクールアイドルクラブの前身は芸学部だったという。ストーリー中で過去、先輩の時代にラブライブ!(大会名) で優勝した実績があることがわかっている。現在6名。メンバーは公式サイトを参照のこと。

リンクラ: スマホアプリ「Link! Like! ラブライブ!」の略称。蓮ノ空のキャラクターベースのメインコンテンツは基本的にすべてここで展開される。2023年4月にアーリーアクセス版が公開され、1年生が入学した4月からの物語がリアルタイムで追えるようになっている。

活動記録: リンクラ内のいわゆるメインストーリーを読むことができるコンテンツ。

With×MEETS: リンクラ内でいわゆるリアルタイム配信 (およびそのアーカイブ) を楽しむことができるコンテンツ。

Fes×LIVE: リンクラ内でいわゆるバーチャルライブを鑑賞することができるコンテンツ、あるいは各ライブそのものを指す。定期公演として月1回行われ、その月の物語と連動した楽曲や新曲がセトリに組み込まれることも多い。

スリーズブーケ, DOLLCHESTRA, みらくらぱーく!: 蓮ノ空のユニット。2番目はドルケストラと読む。蓮ノ空はユニット活動がメインであり、全体曲よりも各ユニット曲の方が多いほどである。蓮ノ空はユニット曲披露の可能性がかなり高いと思われるので、以降の楽曲紹介でも取り上げる。

楽曲

1. Dream Believers

デビューミニアルバムの表題曲であり、リンクラの主題曲でもある。蓮ノ空の代名詞とも言える曲であり、真っ先に押さえておくべき曲だろう。

リンクラは蓮ノ空の主要なストーリー展開の場であり、TVアニメではなくテキストに合わせたボイスと3Dモデルの動きによって物語が表現される、ノベルゲームに近い作りになっていることもあってか、劇的な作画によるインパクトのあるシーンというよりも、じっとりと感情がのしかかってくるような進行が多い。そんな空気感が表れているように、この楽曲もラブライブ!の始まりの曲らしい華やかさに加え、どこか少し泥臭いような、そんな中でもキラキラとした夢へ向かって前に進もうとするひたむきさや懸命さを感じるような、どこか応援したくなる気持ちを抱かせてくれる。また、バーチャルというテーマから、アプリタイトルのLinkにもあるように、「繋がる」というワードも強調されて使われている。

ライブにおけるコールは標準的な「間奏Hi Hi、Aメロクラップ、警報からのオーイング、サビ前リズムに合わせてふっふふー、サビでFuFu FwFw」という構成になっているので、あまり知らなくてもノリやすい。(個人的にはこの曲にはそんなにコールは要らないと思っているのでHi Hiとふっふふーしかやってないが……)


2. On your mark

前述のデビューミニアルバムに収録された、6人歌唱の全体曲。

現状の全体曲の中で唯一のブチ上がり系楽曲と言っていいだろう。ライブ映えもするので、フェスイベントで披露される可能性が高く、押さえておいて損はないだろう。本格始動して半年程度のプロジェクトであるが、キャストに確かな歌唱力・ダンス力があることも、王道ソングに比べてわかりやすく伝わってくる曲ではないかと思う。


3. 夏めきペイン

1stフルアルバムの表題曲。8月のFes×LIVEで初披露された夏曲であり、海をモチーフにした歌詞や水着衣装が季節を感じさせる。また、若干のネタバレになるが、物語上初めて6人揃ってライブパフォーマンスを行なった曲でもある。

作詞が指原莉乃ということでも話題になったが、曲調も2次元アイドルソングというよりも3次元アイドルソングに近い仕上がりになっていて、ユニゾンパートの歌い方も普段の曲に比べ坂道グループなどに近いように感じる。ラブライブ!シリーズに新しい風を吹き込んだ1曲。

シンプルなかわいさ、盛り上がりやすさに加え、蓮ノ空がリアルタイムに物語が進行しているのに合わせ季節ごとの楽曲を持っていることを知る上でもおすすめの1曲。

 

4. Holiday∞Holiday

Holiday∞Holidayはスリーズブーケの楽曲である。スリーズブーケは何気なく過ごしていると見逃してしまいそうな日常の小さな幸せを優しく拾い上げて大切にする気持ちを教えてくれるユニットだと思っており、そのテーマ性が歌詞にわかりやすく表れているのがこのHoliday∞Holidayである。「月・火・水・木・金・土・日 毎日がHoliday」というサビの歌詞がキャッチーで特徴的だが、落ちサビでは「好きだよって気持ちを大事に今日を過ごせたならきっと 365日全部毎日がHoliday」と、より詳細にその心を伝えてくれる。ここで "Holiday" は単なる休みの日ではなく、由来である "Holy day" のように、祭日・祝福された日というように個人的には捉えており、忘れがちな「好き」という気持ちを常に確かめていられれば、毎日が多幸感に満ちた幸せな日になる、という意味だと考えている。もし足早に流れ去っていく日常に大切なものを見失いそうになっていると感じているなら、この曲に限らず、スリーズブーケの楽曲はそんなあなたの毎日に寄り添ってくれるだろう。

 

5. Mix Shake!!

蓮ノ空・スリーズブーケに限らず、ラブライブ!シリーズではそこまでタオル曲は多くないが、その貴重な1曲がこのMix Shake!!である。今回レギュレーションであえてタオルに触れていることを見ても、何らかタオル曲が披露される可能性は高い。フェスで盛り上がるのにぴったりな楽曲なので、ぜひタオルも忘れずに準備して、この曲が来たらタオルを回したり振ったりして楽しもう。

ちなみに曲中で突然ボディビル大会が始まる可能性がある。筋トレはメンバーの乙宗梢先輩の趣味なので、暖かな目で見てあげよう。


6. スケイプゴート

暖かな空気が流れるスリーズブーケに対し、この楽曲を歌うDOLLCHESTRAはかなりの反抗期、あるいは厨二病である。メンバーの2人とも普段の性格はおとなしいのだが、夕霧綴理は天才がゆえに周りの評価と自分の感覚のズレを感じたり、村野さやかは優秀なフィギュアスケーターの姉を持つなど、2人とも周囲からの目と自分の感情とのギャップを意識するバックグラウンドを持つゆえか、歌う楽曲は見えない何かと戦っているかのような台詞回しになる楽曲が多い。それがわかりやすく歌詞に表れているのが、このスケイプゴートだと思っているため、選曲した。

教室という狭い世界のカーストを外から眺めることのできる自分が他人とは違う存在であるかのような孤独感、それでいて「やわらかな風吹けば肯定された気がして」という最後の一節から伝わってくる、本当は誰かにわかってほしいという寂しさ。表面的にはやれやれ系主人公、厨二病のようにも感じるが、描かれている心情に歩み寄っていくと、誰もが感じたことがあるであろう、結局誰とも分かりあうことはできないのではないか、理解されないのではないかという孤独が見えてくるように思う。そんな感情といままさに戦っている人にこそ、「孤独かもしれないが、孤独を感じているのは自分ひとりではない」というDOLLCHESTRAの音楽が寄り添ってくれるのではないかと思う。

 

7. KNOT

バケモン曲。この曲を叩きつけて東京ドームをブッ壊してほしい。

音源未公開のままラブライブ!地区予選へのエントリーを兼ねた Fes×LIVE にて初披露された。多幸感あふれるイントロのメロディに「ドルケもついにこんな祝福されたような曲を歌うようになったのか」と目頭を熱くしかけたところに、続く突然の「光が灯す」からのバチクソにキマったギターイントロでオタクのムードをハッピー+100からメロウ-100に叩き落とした。

そもそもインストだけでアガり倒せるパワーがある楽曲に、成長を重ねてきたDOLLCHESTRAの力強いボーカル、ライブではさらに「騒げ」「いくよ」などの煽りが加わり、体の構成要素の99%をアドレナリンに変える。正直あんまり記憶ない。でも2番Bメロの踊りは結構かわいい。

曲としての強さの話ばかりしているが、物語を追っていると、「AWOKE」「Sparkly Spot」「Mirage Voyage」「Take It Over」などの既存曲からこの「KNOT」へと続く、DOLLCHESTRAの自分自身や周りの世界、夢との向き合い方の変化、そしてラブライブ!地区予選という舞台でそれが1つの到達点に達したことを感じられるだろう。

 

8. ド!ド!ド!

「世界中を夢中にさせる」がコンセプトのみらくらぱーく!は、他のユニットのように感情に訴えかけるテーマ性というよりかは、とにかく楽しいことを追求しているユニットといえる。その代表曲がこの「ド!ド!ド!」であり、「楽しいが一番!」という歌詞にもそれが表れている。

キャストも「半分くらいみんなに歌ってもらっている」というほどにコールが多い曲。「なんかここオレらが言ってもいいんじゃね?」と思ったところはコールしてしまってもたぶん誰も怒らない。むしろ本気でコールしようと思うとコールするところが多すぎるので覚えるのが大変である。直近のライブツアーではついに「はい!鬼ヶ島に遊園地と温泉とサウナを作って 毒気を抜いて平和的解決を図りまーす!」という早口尺のセリフパートまで言わせるようになった。筆者はこれに備え2時間みっちり練習した。

観客の知性をチンパンジーにする火力を持ったこの曲だが、蓮ノ空のストーリーを追った上で歌詞を見ると突然泣き曲になる。「何言ってんだこいつ」と思った方は、お手隙の際にリンクラの活動記録を読み進めてもらいたい。

 

9. アイデンティティ

曲から楽しさがダイレクトに伝わってくることが多いみらくらぱーく!だが、その裏にある葛藤を曝け出す要素も持った楽曲がこのアイデンティティである。無敵級*ビリーバーのように、楽しいを追求するみらくらぱーく!の内面を掘り下げる面も感じる。

ただし、正確にいうとこの楽曲は (今の代の) みらくらぱーく!が作った楽曲ではなく、伝統曲と呼ばれる、同じユニットで活動していた先代たちから引き継いだ楽曲である。数ある伝統曲の中で、今の自分達の気持ちにあったものが選ばれている、という形だろう。

みらくらぱーく!の楽曲の中で一番「普通に歌っている」と感じるところも多く、いろいろな観点から特徴的な曲であるためピックアップした。とはいえコールできるところも多く、サビ前の「だっだだっだだっだっ」やサビ中の「モットー」、そしてサビ後半の「Just do it」などは声を出せるパートになっている。


番外編. 僕らのLIVE 君とのLIFE / CHANGE!!!!

蓮ノ空はバーチャルらしくVTuberなどの流れに乗って、歌ってみた動画でカバー曲をアップロードしていることも他のプロジェクトにはない特徴である。

中でも特筆すべきは、初のラブライブ!シリーズ内の他グループカバーを行ったことであり、ユニットごとのカバーに加え、6人全員でカバーしたμ'sの僕らのLIVE 君とのLIFEがある。

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また、今回の異次元フェスに合わせ、アイドルマスター 765PRO ALLSTARSの「CHANGE!!!!」もカバーされた。

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ちなみに、他のカバー曲は基本的にショートサイズでの公開であり、フルサイズのカバーはこれが初めてである。

YouTubeに上がっている他にも、リンクラアプリ内のLearning Liveというコンテンツだけで公開されているカバー曲もあるので、気になる人はチェックしてみてほしい。蓮ノ空のリアルライブやFes×LIVEで実際にカバー曲が披露されたことはないため可能性は薄めだが、異次元フェスであることの特別感から初披露となる可能性もあり得る。少なくとも、カバー曲をやるプロジェクトであるということが念頭にあると、心構えも違うだろう。

 

合同曲

概要

せっかくのコラボイベントなので、シリーズ横断であったり、アイマス側も含めたコラボにも期待がかかる。この枠では、コラボに使いやすそうな楽曲を紹介する。

楽曲

1. 異次元★❤︎BIGBANG

異次元フェスのテーマソング。言うまでもなくやる。もしやらなかったら木の下に埋めてもらっても構わないよ。まだこの曲を聴いてないならこんなブログを読んでいる場合ではないので、今すぐ聴こう。コールできそうなところも多いので、本気でやろうとするなら聴き込んでいく必要がある。

 

2. SUNNY DAY SONG

ラブライブ!(無印) 劇場版において、スクールアイドルみんなの歌として作られた楽曲。シリーズ合同ライブイベント・ラブライブ!フェスにおいても「なんでこれやらなかったんだ」と永遠に擦られ続けている。今回μ'sの曲が披露される可能性自体はかなり低いと見ているが、万が一やるならこの曲となる可能性は高い。サビで振りコピできるとより楽しい。

 

3. ユメ語るよりユメ歌おう

Aqoursの楽曲で、TVアニメ1期エンディングテーマ。HAKODATE UNIT CARNIVALというイベントでライバルグループのSaint Snowと歌ったり、今年のLAでのトークイベントでサプライズとして3グループ (Aqours・虹ヶ咲・Liella!) の代表キャストで一緒に歌ったりと、Aqoursの曲の中でなにかと他グループとの合同曲として使われる傾向にある。

 

4. TOKIMEKI Runners

虹ヶ咲の1stアルバム表題曲であり、初めての全体曲 (発売当時は9人)。

スクスタのテーマ曲でもあり、忘れられがちだが μ's・Aqours・虹ヶ咲の3グループで一緒に踊るOP映像が存在する (音源歌唱は虹ヶ咲のみ)。

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虹ヶ咲の曲から合同曲を選ぶのなら、シリーズの垣根を超えたクロスオーバーを題材にしたスクスタにちなんでこの曲が選ばれる可能性もある。

 

5. LIVE with a smile!

2021年から2022年への年越しに行われたカウントダウンライブのテーマソング。

Aqours・虹ヶ咲・Liella! (当時は1期生の5人のみ) の合同歌唱で、初めてのシリーズを跨いだ歌唱音源であるとともに、現在も異次元★❤︎BIGBANGを除けば唯一の合同曲である。曲中にはμ'sや歴代ライバルグループのSaint Snow・Sunny Passionを思わせる歌詞もある一方、当時はミュージカルや蓮ノ空、Liella!も2期生や3期生がまだいなかったため、新たなメンバーも交えての歌唱には夢がある。

集合知プレイリスト「2022年総決算」

こちらの企画に乗っかって、2022年お気に入りの楽曲を振り返りたいと思います。

ちなみに僕は毎年年末に同じようなことをして、例年10曲選んでいるので、今回も10曲にしたいと思います。

1. クレッシェンドゆ・ら

ラブライブ!スーパースター!! 1期Blu-ray 楽天ブックス 全巻購入特典の楽曲です。

いきなりサブスクにない曲を選んでしまった。こいつプレイリストに貢献する気がないな。

とりあえず試聴尺はこちらから聴けます。

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BATON=RELAY「四月のDreams come true」、鬼頭明里「トウメイナユメ」などが性癖曲であることを知っていると大体この曲のどの辺の音が僕の好みなのかわかってしまうかもしれない。

現状ラブライブ!スーパースター!!の楽曲の中で、物語や歌詞などを抜きにしてシンプルに楽曲として最も好きな曲と言っても過言じゃない。

Liella!の中でも、パワフルでインパクトがあるというより、透明感があっていい意味で歌詞に引っ張られすぎずスッと入ってくる感じの歌声の2人が割り当てられてるのも本当に絶妙でありがたいキャスティングです。

もちろん歌詞やその内容もよく、恋心に気付き始めてからどんどん気持ちが膨らんでいる様子をクレッシェンドと表現しており、可可の歌声から感じる女子高生らしい恋愛の可愛らしさと、恋の落ち着いた歌声にマッチした楽曲の大人っぽい雰囲気が絶妙に混ざり合った綺麗な楽曲だなと感じます。歌割りも交互に歌っていくような形ではなく、1番は恋メイン、2番は可可メイン (試聴尺では聴けないが!?) という構成で、2人がお互いそれぞれに相手を想っているような感覚で聴ける構成も素晴らしいです。一方で、「ハートゆらゆら」「かもね」など、意味を深く考えなくても耳触りよく楽しめるキャッチーなフレーズもあり、じっくり聴いてもゆったり聴いてもどちらでも楽しめるのも魅力です。

Blu-ray全巻購入特典という闇から産まれてしまったため布教しづらいのが最大にして唯一の欠点なのですが、とにかくはちゃめちゃによいのでBlu-rayを全巻買ってくれ (まだ貰えるのか知らんけど)

2. 蝶よ花よじゃいられない

舞台「アサルトリリィ・御台場女学校編 -The Singular Ability-」(以下、御台場TSA) および舞台「アサルトリリィ・御台場女学校編 -The Empathy Phenomenon-」(以下、御台場TEP) のエンディング曲です。

サブスクどころか試聴すらまともにない、こいつ何を考えているんだ。

初出は2021年の御台場TSAなので正確には去年の曲で、僕自身そちらの舞台にも行ったので最初に聴いたのも2021年ですが、今年上演した御台場TEPでTSAのサントラが発売されていて (ややこしい)、それに収録されていたのでめちゃくちゃ聴きまくったのは今年です。

アゾネット | 商品詳細 | 舞台アサルトリリィ 御台場女学校編 The Singlular Ability -Original Sound Track-

アサルトリリィの舞台の中でも今までになかったと言ってもよいだろう、かなりジャジーで大人な雰囲気の曲ですが、これが御台場、特にそのメインとなる船田姉妹の色気のある魅力やストーリーのより色濃いダークさとマッチしていてとてもよいです。

途中で入ってくるラップパートもクールなかっこよさがあり、可愛さ・明るさ・健気さなどを感じる一柳隊やルドビコなどの同シリーズの他部隊と比べても洗練された自信・余裕・強者感があり、御台場らしい魅力が伝わってきます。

ちなみに作詞・作曲・編曲は谷ナオキさんで、例えばラブライブ!シリーズでは「NEO SKY, NEO MAP!」編曲、スタァライトでは「わがままハイウェイ」作編曲などを担当しています。お世話になりまくり。

ちなみに船田初がド性癖です。スクールアイドルミュージカルでミスズのキャストが気になった方、同じ西葉瑞希さんが演じています。来年2月から新作公演を上演予定です。

舞台「アサルトリリィ・御台場女学校」第3弾公演情報解禁!! | ピウス公式ブログ

皆さんよろしくお願いします。そして劇場でサントラを買ってくれ (売ってるか知らないけどたぶん売ってる)

3. 武名疾走!

ウマ娘 プリティーダービー』WINNING LIVE 04に収録された、ヤエノムテキ (CV. 日原あゆみ) のキャラクターソングです。

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なんと、サブスク、あります!たくさん聴いてください!!!

BATON=RELAYから知って、maruxenon Liveでもよく歌声を聴いていてとても好きだったので (お気に入りは don't cry anymore / miwa のカバー)、ウマ娘ヤエノムテキ役にキャスティングされたときから大歓喜だったのですが、まさかこんなに早くソロ楽曲がもらえるとは、しかも最高の楽曲が提供されるとは思ってなかったので本当に嬉しかったです。

曲名の通りの疾走感にヤエノムテキの実直さ、芯の強さ、その奥底に燃える魂が伝わってくる名曲です。

ちなみに作編曲は三好啓太さんです。1曲目の試聴動画を細かく見ていた人は既視感があるかもしれませんね。つまり神ってことです。

4. After You Sleep

今年2月にリリースされたスマートフォン/PC向けゲーム「ヘブンバーンズレッド」の挿入歌です。

現状だとサントラに収録されている他、個別のダウンロード販売があります。

楠木ともりさん・伊波杏樹さん・白花恋香さん・大西亜玖璃さんらが出演するということで興味を持ったヘブンバーンズレッドですが、CBTに参加してストーリーがめちゃくちゃよかったのでハマり、今も継続してプレイしています。ターン制RPGゲームとしても面白いと思いますし、ストーリーに集中してもらうことを優先する方針として、他のプレイヤーと直接競い合ったり、フレンドを作るなどのソーシャル要素は排しているので、マイペースに進めやすいのもありがたい要素です。ガチャやスタミナを除けば買い切りのRPGゲームに近い感覚でプレイできます。

ネタバレはしたくないのでストーリーには極力触れませんが、Key・麻枝准がシナリオや音楽を担当しているので、いわゆる泣きゲーの要素が強く、メインストーリーはもちろん、毎月のイベントストーリーでも毎回のように泣かされています。この楽曲はそんなメインストーリー各章・イベントストーリーをクリアすると聴ける楽曲となっており、エンディングテーマに近い位置付けかなと思います。

ヘブバンの楽曲はほとんどがShe is Legendというゲーム内バンドか、やなぎなぎさんが歌唱を担当しているのですが、この曲はrionosさんが担当しています。rionosさんは、僕が好きなアニメ映画「さよならの朝に約束の花をかざろう」でも「ウィアートル」という楽曲を担当しており大好きなので、ここでまた巡り会えたことも嬉しいです。

透き通るような優しくも儚い歌声が、「最上の、切なさを。」を謳うこのゲームのストーリーを観終え、泣き腫らしたプレイヤーの涙腺をさらに刺激しつつも、優しく包み込みながらゆっくりと温かい余韻へと導いてくれる、子守唄のような、鎮魂歌のような楽曲です。主題歌である「Before I Rise」と対になっているような曲名も好きです。ぜひゲームをプレイして、物語とこの楽曲、両方が揃って生まれる切なさに浸かって欲しいと思います。

ちなみに僕はななみん (七瀬七海、CV. 内田秀) が好きです。

5. イッパイアッテナ

斉藤朱夏さんの楽曲。サブスク、あります!

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シンプルにクソ楽しい。ライブではしゃぎ倒すと最高に楽しい。個人的に昔ゼンシンゼンレイもその年の10曲の1つに選んだことがあるんですが、この2曲が連発されたライブ、マジで楽しすぎて狂った。

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歌詞はめちゃくちゃ韻を踏んでいるので、それも合わせてめちゃくちゃリズムに乗りやすいんですが、それでいてしっかりとテーマがあり、メッセージ性がある曲になっているのがさすが。斉藤朱夏さんのほとんどはハヤシケイ(LIVE LAB.)さんによる作詞になっていて、どの曲も内容と歌としての気持ちよさの両立が本当にすごいなと思わされます。

まあとにかく楽しいので聴いて楽しくなっちゃってください。

6. TRUE FOOL LOVE

Liyuuさんの楽曲。サブスクもあるんですが、この曲はMVがアカデミー賞 kawaii 部門殿堂入りなのでMVをよろしくお願いします。

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毎フレームかわいい。こんなことがあっていいのか。

ちなみに去年の楽曲に選んだルルカワイマとの2年連続受賞です。おめでとうございます。もはやおめでとうございますを言うことすらおこがましいかわいさ。

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TRUE FOOL LOVEはTVアニメ『夫婦以上、恋人未満。』オープニングテーマです。歌詞もそれに合わせて書かれていますが、「何パーセント好きくらいを恋というのかな」「胸がしぃくるしぃくる」などのキャッチーな歌詞も出てきて、Liyuuさんの声とあいまって、恋に悩む乙女心がかわいらしく伝わってくる曲になっているかなと思います。

ちなみに作詞・作曲はTAKUYAさん、編曲は本間昭光さんとなっています。別にアニソンで言わなくて知られている方々だと思いますが、想定読者を考えて一応言っておくと、ラブライブ!サンシャイン!! CYaRon!のある日…永遠みたいに!の作曲・編曲だったり、Aqoursの何度だって約束!でもお世話になっています。ここまでLiyuuちゃんがかわいい話しかしてませんでしたが、言わずもがなのツヨツヨ面子なので、曲の方も楽しめるんじゃないかなと思います。

7. 夢見る15歳

うたごえはミルフィーユというアカペラをテーマにしたメディアミックス作品のキャストを務める声優6人によるアカペラカバー。最初はサブスクがなくMVだけでしたが、割と最近サブスクも出ました。

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正直僕はこの作品そのものの知識はかなり薄いですが、SELECTION PROJECTやアサルトリリィ、ウマ娘といったコンテンツにも出ている声優さんが出ているので、それきっかけで知りました。ハモが綺麗なだけじゃなくて決めるところがカッコよく決まっていてリズム的にも気持ちいいので、めちゃくちゃリピートしてます。歌ってもめちゃ上手い声優にボイパだけやらせるとかいう贅沢仕様。他にも現状計3曲が出ています。僕は夢見る15歳が一番お気に入りですが、気になった方は他のものもぜひ聴いてみてください。

8. プレシャス・フレンズ!

劇場版アニメ「私に天使が舞い降りた!プレシャス・フレンズ」主題歌です。

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エンディングもめちゃくちゃいいので迷ったんですがこちらで。ちなみにSELECTION PROJECTの劇伴や、Aqours 4th・6thライブで浦の星交響楽団としてピアノを弾いてくれていた伊賀拓郎さんがわたてんの劇伴も担当してくれていますが、ED曲の方は伊賀さんの作詞です。

わちゃわちゃとして子供らしいかわいらしさと、その中に一瞬光る宝物のような時間が感じられるキラキラした音がまさにわたてんという感じ。わたてん最高!まだ映画上映してるらしいのでぜひ観てね。

わちゃわちゃなのでライブでもめちゃ楽しい、でもふと楽しい時間の終わりを感じて寂しくなる。そんなライブならではの体験もできる一曲です。

9. 妄想感傷代償連盟

僕はボカロあんま通ってこなかったので、この曲を知らなかったんですが、今年ペイトン尚未さんが歌ってみた動画を出していたのを聴いて初めて知りました。

www.nicovideo.jp

妄想感傷代償連盟自体はサブスクありますが、ペイトン尚未さんのやつはないです。(YouTube には上がってるけど)

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シンプルに歌上手いし、感情表現はめちゃくちゃついてるし、それでいてボカロのように無機質に響いている感じがするところもあって、すごく好きです。原曲ファンの人の感想も気になるので、もう知ってるよという方もぜひこの歌ってみたも聴いてみてください。

10. 水しぶきのサイン

禁じ手・Liella! 2曲出し。そもそも読者を考えるとラブライブ!シリーズを出すこと自体禁じ手に近いんですが、まあもう全部追うのも大変で、特にカップリングとか聴いてない人もそれなりにいるだろうということで。

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いや、禁じ手を出さざるを得ないくらい好きなんですよね。言ったら僕なんてユニゾン大好き芸人やWE WILL!!大好き芸人もやってるのに2曲に絞ったんだからもはや褒めて欲しい。

夏の海ではしゃいでいて、でもその一瞬一瞬にどこか終わりの気配を感じて切なくなるような、でもそんな気持ちさえ楽しんでしまうような、そんな刹那的な感傷にものすごくラブライブ!を感じてしまうんですよね。で、僕はラブライブ!が大好きなので、ラブライブ!を感じてしまう曲が好きにならないわけないんですよね。

曲そのものとしてもバンドサウンドでノれて心地いいです。それこそ夏にぴったり。だからこそ余計刹那感を後押ししてしまうわけなんですが……

終わりに

全然サブスクにない曲ばっかりで本当に布教する気があるのか?という感じでしたが、今年僕が本当に好きになった曲を入れまくっただけなので許してください。相変わらずオタク丸出しですが、アニソンでもそうじゃなくても、2023年もまた曲たちとのよい出会いがあるとよいなと思います。

声優パラダイスR vol.49発売記念イベント「矢野妃菜喜さんトークショー&特典お渡し会」参加記録

もうかなり前になってしまいましたが、2022/09/25に行われた声優パラダイスR vol.49発売記念イベント「矢野妃菜喜さんトークショー&特典お渡し会」に参加しました。

普段はあまりこういうイベントのログは書かないタイプなんですが、さすがに忘れたくなさすぎるので書いておいてみようかなと思いました。

イベント告知

声パラの表紙になると発表されたときから、「声パラならお渡し会イベントやるかもなあ」とは思っていましたが、矢野妃菜喜さんのいわゆる接近イベントは2019年末のコミケでのBATON=RELAYお渡し会以来のはずなので、ついに来たかという気持ちでした。

僕自身、今ではBATON=RELAYがめちゃくちゃ好きなんですが、初期から追っていたわけではなく、このお渡し会の時点ではBATON=RELAYのことをほとんど知りませんでした。

むしろこのお渡し会でお渡しされる Pass the Baton というファンブックを買って、それを基にコンテンツを履修し始めようかなと思っていました。(結果この本を機にどハマりしたんですが)

声優さんを誰も知らなくて、失礼になったら嫌だなと思って「これお渡しなしで買うことってできますか?」とスタッフさんに訊いたくらいです。

結果無理そうだったので、鳴海夏音さんの回に参加して「まだよく知らないんですがこれを読んで勉強しようと思います」みたいなドチャクソ失礼なことを言って帰ってきたのは今でも後悔してるんですが、そのぶん今できることを大事にしていきたいなという前向きな方向に転換していこうという気持ちです。

 

そんなこんなで妃菜喜さんの接近イベントにはBATON=RELAYでも参加したことがないので、参加できれば接近イベントは初めてになります。

とはいえ僕は人見知りだしあまり接近戦が得意なオタクではなく、基本的にはできる限り自分自身が知られることなくひっそりと応援していきたいタイプのオタクなので、「どうしても行きたい!」みたいな感じでガンガン声パラを積んだりすることはなく、「どうせ買うし、それなら応募券がもらえるとこで1冊買って、とりあえず応募しよう」くらいの気持ちでした。

(結果、後日次々公開された店舗別ブロマイドが軒並みよすぎて、応募券もらえないとこでも追加で2冊買ってしまった、2冊でも絞るのはかなり苦渋の決断だった、オタクは愚か)

イベント当落

1口しか応募してないので「まあ当たらんやろ」の気持ちで当落ページを開いたら赤い「当選」の文字が目に入ってきて、「嘘やろ!?!?」になりました。

TLを見てると落ちてる人も当然ながらいて、「とりあえず応募」でも当たったらもちろん真剣に向き合おうと応募時から決めてはいたのですが、一層この機会をちゃんと大事にしていきたいなと思いました。

とりいそぎ、「妃菜喜さんお渡し会準備」というタスクをTODOリストにぶち込みました。

 

基本的に話す内容が一番大事だなと思い、昨今の声優としてのめざましい活躍や、DUSTY FRUITS CLUBでのライブパフォーマンス、妃菜喜さんの書く歌詞など、妃菜喜さん自身の好きなところ、応援している気持ちを伝えるのが一番よいかなとも思いました。

一方でこれだけ貴重な接近の機会で、僕自身は今まで話すことができなかったBATON=RELAYの話・葉澄の話をできる機会なんて、もうないかもしれないという想いも拭えず、とはいえ今更の話すぎるかな、とずっと迷っていました。

イベントが近づいてきた頃、ありがたいことにBATON=RELAYきっかけで繋がった妃菜喜さん推しのオタクから気に掛けてくれるような連絡がきて、いろいろ話し合ったりしているうちに「やっぱり僕はBATON=RELAYが好きなんだよなあ」と踏ん切りがついて、妃菜喜さん自身の話もできるよう努力しつつ、メインは葉澄の話にすることに決めました。

今でもBATON=RELAYの話ができるオタクがいる、マジで感謝です。

イベント当日

服装はBATON=RELAYの幻の1stライブTシャツに、2021年の葉澄誕に手作りした葉澄ぬいぐるみを持っていくことにしました。

ちょっと重いキモオタすぎるかなと思いつつ、実際葉澄グッズは他に缶バッジくらいしか存在しないので、葉澄にフォーカスするならこっちの方がいいかな……と持っていきました。

 

お渡し会の会場はAKIHABARAゲーマーズでしたが、イベントの日はちょうど秋葉原スクフェス感謝祭もやっていたので、近場のスタンプラリーを回収したりして集合時間の調整をしていました。

妃菜喜さんは初めてですが、他の方のお渡し会には2回ほど参加したことがあり、フォーマットをある程度予想していました。今まで参加したものはだいたい

  • 集合して、その順に席についていって前から座る。
  • 最初にちょっとトークをする。
  • その後、前の座席から順に整列場所に並んでいって、他のオタクたちの目の前で順番にお渡しされる。
  • お渡しされたら15〜30秒ほど会話して退場。

となっていました。

席順については、イベントの事前告知で「入場時に配布する整理券順」と書いてあったので、先着順ではなさそうでした。

実際のところ、個人的には

  • 自分より前のオタクと登壇者が話している内容を多く聞ける
  • 前のオタクの会話の間に心を落ち着かせられる
  • 結局一番近いのは明らかにお渡しのタイミングなので、トークショーパートで近くなくてもよい

などの理由から僕は後ろの席がよかったので、先着順ならわざと遅めに行くことも考えたのですが、あんまり意味がなさそうなので普通に集合時間ちょっと前くらいに行きました。

結果、引いた席は最前でした。なんで???

意味わからんくなりながら30分くらいずっとソワソワしながら過ごしました。

イベント中

まずゲーマーズのスタッフらしき人が出てきて、注意事項などを話していました。

お渡しの会話時間は勝手に15秒を想定していたので、内容をかなり短くしようと考えていたんですが、たしかこのあたりで30秒とアナウンスされたんだった気がします。

「15秒短すぎ無理ゲー」と思ってたので、想定以上に長く喋れそうで、緊張して詰まってももうちょっと何か言えるかな、みたいな気持ちになりました。

あとは、情勢を考慮して特典は直接のお渡しではなく、終わった後に出口付近の机から自分で取っていくスタイルになるとのことでした。

まあ妃菜喜さんが明らかに触って書いたサインとかは他にも持ってるのでここも個人的には全然OKです。

 

その後、まず声パラの担当者の方 (名前忘れてしまった、申し訳ない) が先に出てきて、妃菜喜さんを呼び込みました。

呼び込まれて出てきた妃菜喜さんは紺色をベースに黄色い花柄がついたワンピースで、表紙の浴衣を意識してるのかなと思って見ていました。(あとで本人から意識しているという言及がありました)

その後トークでしたが、僕はお渡し会でどうするかについて考えすぎていたあまり、「トークショー&お渡し会」のトークショーの部分をすっかり忘れていたため、トークは一瞬で終わるものかと勝手に勘違いしていたんですが、たぶん20分以上は喋ってくれていたと思います。ありがてえ。

トークショーの話で覚えている部分をかいつまんで箇条書きすると、

  • 表紙のひまわりは造花、写ってるところよりも外にもたくさんあった
  • ところてんはお酢で食べた、関西だと甘いので新鮮だった (雑誌中でもしてた話)
  • ところてんが思ったより固くて出すのが大変だった
  • 金魚掬いは本当の金魚を使うとかわいそうだからおもちゃだった
  • 誌面をめくりながら振り返っていたが、最後のページで隣がペイトン尚未さんになり「ペイちゃんだ、かわいい」となっていた
  • 誌面でペイちゃんがクレープ作ってた話までしてた
  • スクフェス感謝祭をやっているので近くにみんながいる
  • 声パラで連載が始まるが、まだ内容が決まっていない。海外ロケとかじゃなければ割となんでもできる、という話だったが、あまりまだアイデアがなさそうで、タイトル案などを募っていた
  • 次号にも妃菜喜さんが出るという話で「矢野妃菜喜×相良茉優 LOVE Triangle」とは何か?という話になった
    • 2人なのになぜTriangleなのか?
    • 前田佳織里×相良茉優で3人?でも、なぜか1人チラつく
    • 実は四角形?でもあぐぽんはペイちゃんと写真撮ってるから五角形では?
    • など

  • 普段スタッフにあまり要望などは言わないあぐぽんが、「妃菜喜ちゃんと2人で撮りたい」という要望は出しているらしい

僕にしてはかなり覚えてる方だと思うんですが、もう少し記憶力が欲しい……

 

その後、お渡し会パートに。一度妃菜喜さんが捌けてから、ステージ上に机・椅子・アクリル板などを設置してから、もう一度呼び込みでした。「あ、座るんだ」となりました。いや、別に何も問題ないんですが……

僕は10番目だったので、それまで他のオタクの話を聞きながら言おうと思ってることを反復したりしてました。

僕より前のオタクは、時期的に虹5thが終わった直後なこともあってか、虹ヶ咲や侑ちゃんの話をする人が多かった印象で、ウマ娘やセレプロの話をする人が一部いる、くらいの印象でした。#セレプロ2ndライブ求ム

お渡し会パートに入ってからかなり緊張してたんですが、自分の番が近づいて並んだくらいから逆になぜか緊張をコントロールできる気がするゾーンに入り、なんかいける気がしてきました。なぜ?

 

以下、記憶が正しいか怪しい部分もありますが、お渡し (お渡しとは言っていない) のときの様子です。

僕「こんにちは」

妃菜喜さん「こんにちは」

前述の通り認知を避けたいオタクなので名乗りません。

僕「あの、僕はBATON=RELAYの葉澄がすごく好きで」

妃菜喜さん「(何かに気づいたように) あ、バトリレだ!」

妃菜喜さんの視線がどこを向いていたのか把握できなかったので、Tシャツのことか手に持っていた葉澄ぬいぐるみのことかわからなかったのですが、ぬいぐるみのことだということにして話を進めることにしました。

僕「(ぬいぐるみを少し持ち上げながら) 葉澄のぬいぐるみが欲しかったんですけど残念ながらグッズでは出なかったので、自分で作りました」

妃菜喜さん「作った!?」

僕「あ、はい……」

驚かれたのは嬉しかったんですが、僕にとっての本題はそこじゃなくて先に進む必要があったので塩対応みたいになってしまった、申し訳ない……

僕「あの、妃菜喜さんが演じてるキャラは、「好き」の気持ちが強いキャラが多い気がしていて……」

妃菜喜さん「確かに……?」

僕「それがなんか葉澄と一緒に走ってくれている感じがして……。あの、葉澄の夢を一緒に叶えてくれて、ありがとうございます。」

反応に困るだろうなと思いつつも、これが僕の一番言いたかったことなので言いました。

妃菜喜さん「侑ちゃん受かったの葉澄のおかげなんで!」(グーサインをしながら)

…………え?

一瞬意味不明になりましたが、すぐに以前の妃菜喜さんのブログのことを思い出します。

僕が言いたいこと勝手に言い放っただけだったのに、僕が聞きたかったことを言ってくれて、マジで崩壊しかけました。

ていうかそれをはっきりと本人の口から言ってくれるのか……それだけで本当に嬉しく救われた気持ちになりました。

間違いなく声の、想いのバトンは繋がっているんだなと、ずっと思っていたけど、本人を目の前にしてそれをはっきりと確認できた気がしました。

僕「はい、ブログを読んで……そうかなって……」

マジで心がいっぱいで、自分が泣きそうなのかどうかすらよくわからない状態でとりあえず言葉を引っ張り出してました。

この辺で時間がきて剥がされたんですが、剥がしの人が優しいのに甘えて最後に

僕「あの、葉澄だけじゃなく妃菜喜さんのことも大好きなので、これからも応援しています」

とだけ言い残して、その場を後にしました。最後の言葉に対して妃菜喜さんが「ありがとう」とか返していたのかどうか、その辺は正直もう記憶がありません。

出口付近にある特典を受け取り、そのまま会場を出ました。

その後

葉澄とかBATON=RELAYとか今後の向き合い方とかをぼーっと考えながらスクフェス感謝祭のスタンプを集めました。

途中でかなり正気を取り戻したので、移転して再オープンした麺屋はるかで台湾まぜそばを食べました。

台湾まぜそば うまい なぜ。

 

個人的にずっとそうかなと思っていたことの確認を本人の口からとれたというのももちろんめちゃくちゃありがたいんですけど、それ以上に「日向葉澄役 矢野妃菜喜」と葉澄の話を直接できて、妃菜喜さんの中の葉澄を感じられたことがとても自分の中で大きかったなと思います。

信じていないわけじゃないんだけど (むしろ葉澄の誕生日とか今でも毎年祝ってくれてるし) (別に葉澄だけじゃなく他のキャラも祝ってくれてるし) (そういうとこがマジで好きなんですけど) 、「確認」みたいなことはもうこれ以上必要ないな、というすっきりした解放感みたいなものがありました。

これまでもこれからも妃菜喜さんを応援していくことには何も変わりはないのですが、なにか1つの区切りとも言えるような、自分の中でとても大きなイベントになりました。

ここに書き残すことでこの気持ちを忘れずに、これからも日向葉澄を、矢野妃菜喜さんを自分なりの形で応援していこうと思います。

集合知プレイリスト「雨」

こちらの企画に参加してプレイリストを作成したので、選曲について軽くまとめようかなと思います。作成したプレイリストはこちらです。

 

  1. 五月雨20ラブ / 放課後ティータイム

    けいおん!が好きなので。

    けいおん!の楽曲は主に「放課後ティータイム」名義でクレジットされますが、5人のメンバーのうち平沢唯 (CV. 豊崎愛生) か秋山澪 (CV. 日笠陽子) かのどちらか1人がボーカルを担当している曲が基本で、この曲は澪がボーカルです。
    澪は放課後ティータイムでベース担当なこともあってか、ボーカル担当曲はベースが目立つクールでロックな曲が多い印象です。

    この曲で描かれる雨は悲しみや涙の比喩でありつつも、どこか雨と遊んでいるような印象もあって、天気雨くらいの明るさがあるようなイメージで聴いています。

    まあ普段はあまり歌詞を細かく気にしないで音楽を聴く方なので、主にベースとボーカルの声が好きで聴いている曲という感じです。けいおん!は好きな曲が多いですが、その中でも「とりあえずけいおん!聴こうかな」と思ったら候補に上がる5~10曲くらいには入ると思います。


  2. アズライトブルー / 逢田梨香子

    1st EP「Principal」に収録された1曲です。この曲での雨は冷たい世間の声みたいな、体や心を冷やすものとして描かれている印象です。全体としては重たく薄暗い雲に押しつぶされそうな気持ちに立ち向かい、飛び上がった先で雲間から伸びる一筋の光になんとか手が届きそうになるような、そんな悲しみの中の希望、みたいな印象で聴いています。

    雨がメインというよりは、この曲のタイトルにある「ブルー」のひとつとして雨がある印象で、他にも「青い自分」や「空」のようないろんな青が登場します。一方で「無色な未来」なんかも出てきて、対比から様々な青の意味を自然に考えてしまう作りになっているのも面白いところだなと思っています。「透明と青」をモチーフに自分を見つめる曲として鈴木みのりさんの「心が、青い。」という曲も知っていて好きなので、そんな繋がりも個人的に面白いなと思っています。



    ラブライブ!シリーズのオタクなのでそれ経由で知ったのは否定できないんですが、個人的に逢田梨香子さんにはアニソンシンガーとか声優アーティストといった括りよりも、純粋に"アーティスト"として活躍して欲しいなと思っています。いや、逢田さんは声優としても精力的に活動していてそれも応援しているので、声優やめて欲しいみたいな意味ではなくて言葉選びが難しいところなんですが……。昨今のアニメ・声優曲はもはや一般の音楽シーンと大差ないくらい多様になってきてると思っているんですが、なぜだかいまだに世間と断絶されてるところがあるよなぁと思っていて、それに囚われず広くいろんな人に刺さるポテンシャルがあるので、もっと普段アニソン聴かないような人にも聴いてもらいたいなあという気持ちがあります。特にライブでの表現を見て僕は余計そう感じたので、もし時間があればライブのハイライト映像も見てみてください。今回のアズライトブルーも入ってます。




  3. 透明傘 / 奥華子

    雨は失恋の暗喩というか、合わせると効果的になる情景描写として使われることが多いと思いますが、つまり失恋ソングの女王と言われる奥華子さんとの相性は最高ということですね。(奥華子さんは失恋ソング以外にもいい曲めちゃくちゃいっぱいありますけどね、さすがに極度に脱線するのでね、挙げるのはやめます。)

    透明傘はまさにこのルールに則るかのように、雨の情景描写から始まる失恋ソングですが、2サビの歌詞
    どんな強い雨でも歩けると思ってた
    あなたが肩を濡らしながら傘をさしてくれていた事 気付けずにいた
    という部分でも情景ではない比喩として雨が登場します。これは「自分の気付かないところであなたがつらいことを引き受けてくれていた」という意味だと僕は解釈しています。「透明傘」はビニール傘を連想させつつも、「目に見えない優しさ」の比喩でもあるわけですね。ここの歌詞が「透明傘」という曲の中で僕が特に好きな部分で、雨の曲を考えた時にこの曲が強く連想される所以でもあります。

    余談として、雨の選曲で迷った他の奥華子曲として「夕立」があります。こっちの方がちょっと温度・湿度が高いウェットでヘビーな感じだと思います。




  4. アムリタ / 牧野由依

    「劇場版ツバサ・クロニクル〜鳥カゴの国の姫君〜」のエンディングらしいですが僕は観てません。ツバサ・クロニクルは連載当時マガジンを毎週読んでいたので知っていますが、アニメは観てません。この曲を知っている理由は、牧野由依さんの曲にハマった時期に聴き漁ったからです。好きな声優ベスト3が田村ゆかり花澤香菜牧野由依だった時代もあった (後半2人は完全にゼーガペインなんだよな)。

    曲名のアムリタが「蜜雨」と表記される他、歌詞にもサビ頭で、
    銀色の雨が降ってきたら私だと思って 涙を拭いて
    など雨が登場します。個人的には直接的に現実の雨というよりは、雨が降って光が散乱している幻想的な景色が、透き通った儚い歌声と優しくも荘厳な曲調と合わさり、神秘的で壮大な空気を演出しているようなイメージを想像して聴いています。

    ちなみに次に紹介する曲「Rainbow」が使われているARIAシリーズには牧野由依さんも声優として出演している他、「ウンディーネ」「シンフォニー」など主題歌・劇中歌も担当しています。こちらもよい曲なのでぜひ。




  5. Rainbow / ROUND TABLE featuring Nino

    TVアニメ「ARIA The ANIMATION」のエンディングテーマ。この曲めっちゃ好きだけど実はARIAも観てないんだよな (は?)。正確に言うと放送当時起きていられたときに観れた1, 2回くらいは観ていて、そのときに聴きました。ARIA絶対いい作品だから観たいって言ってるうちに10年以上経ってしまった、人生は短い。逆に言うと数回しか聴いてないのになぜだか心に深く残っていて、その後ふと思い出した時に調べなおしてからはめっちゃ聴きました。

    この曲は「虹」というタイトルまんまですが、本当に雨上がりにスカッと晴れた空の下で聴きたいですね。完全にサントラのジャケにイメージが引っ張られているんですが、青空を映した水たまりにウキウキしながら綺麗な街並みを軽やかに歩いてるような、そんな情景を思い浮かべて心が晴れやかになります。アコースティックな雰囲気の素朴さもよくて、普段の日常も気分ひとつでこんな風に明るく見えてくるような、早く外に出てゆったりと散歩したくなるような、そんな曲です。

     

     

    あととんでもない余談としては、ROUND TABLEの北川勝利さんはさっきチラッと紹介した鈴木みのりさんにも結構楽曲提供しています (余談にもほどがある)。

おわりに

布教的な意味もあるので有名曲は外すべきかとか、オタクっぽくない曲も聴いてるんだぞアピールもして少しくらい見栄を張ろうかとか、いろいろ考えそうになりましたが、深く考えず普通に好きな曲を詰め合わせることにしました。被ったらそれはそれでオタクはどうせ嬉しいので (偏見) (と言いつつ主催者およびその周囲の層を考慮しラブライブ!とかスタァライトとかは外すことにしてしまった)。「こいつ本当にこういう音楽好きなんだな」みたいな感じで聴いてくれればいいかなと思います。

曲順は徐々に雨がしんどくなりながらも、最後には優しく晴れやかに雨が上がっていく感じのイメージで組んでます。